朝起きるとクラッチの動画を見てMTを少しだけ勉強した

自動車学校に行くのに、バスが最寄りまで来ないので、駅前のロータリーで待つしかなかった。

早く駅前につきすぎて30分くらいまつはめになった。相変わらずまだ暑いのでひさしをさえぎって座れる場所を探すのに苦労した

教習所では最初の教習なので配車券の発行の仕方と、乗車場所を確認した。

教官は秦野のようなスーツではなく、ポロシャツとチノパンの作業員スタイルだった。髪型は若いが、40代半ばのはきはき喋る教官と同席した。中型トラックは巨大で、バスのようなハンドルがついている。発射前の点検とトラックの高さとミラーの多さの説明をすべてするのに30分くらいかかった。

運転は予想よりはるかに難しく、車体が大きくタイヤの位置が違うので、ハンドルを切るタイミングを普通より遅くしなければならない。さらにサイドアンダーミラーを見ながら、左側のタイヤが白線を踏んでないか確認しないとならない

半クラッチがうまくいかず、ギアチェンジがうまくいかない。MTを卒業したがギアチェンジができず、終始セカンドのまま走行した

一時間だけ運転できて、3の課題がすすむはずが、1しか終わらなかった。1は発射前の点検なのでどうやってもクリアできる課題だ

このままだと最短15時間が、三倍の45時間掛かる計算になる。おそらく中型一種卒業まで、半年程度かかり、教習代金も三倍の60万程度かかる

運転について教官について聞いたが、素人より酷いという評価だった。間違いなく自分は運転が常人より劣る。

運転が下手という才能があり、大雑把に常人の二倍、運転がうまい人の三倍の訓練が必要になると計算した。

MTの運転は練習すらできないので、努力できることはない。そもそも運転のプロを隣に乗せて指導をうけており、練習や努力の仕方が悪いわけではない。もうどうしようもできない

都合が悪いことに行きのバスはあるのに、帰りの送迎バスがない。そもそも行きのバスに我々を乗せればいいはずなのに、どうして帰りのバスがないのかわからない。どうしようもない理由があると察するが、事務員に聞いたところでどうにもならないだろう

すごい悪いことが重なっている。本当に中型一種を卒業できる展望が見えない。多分最短で11月初めに卒業だが、自分の場合早くても1月、2月まで掛かると見ている。ただ自分は運が悪いためもっと悪い状況になる可能性が高い。なんとか教習期限の6月までに卒業しないとならない

免許が取れないとなると仕事がどうにもならない。灯油配送車が運転できないのだ。所長も間違いなく問題視するはずだ。下手をすれば11月に契約期間満了を言い渡される可能性がある

改めて思うが運転が下手というのは本当にどうにもならない。自分になにか努力不足があるとは思ってない。運転がうまい人間がいるなら、その逆の人間も必ずいる。それが自分で、しかもよりによって配送業しか就職先がないのだ

運転が下手なのは具体的にどういう能力が劣るのか資料がない。運転が下手な奴は同時処理が苦手で、仕事も壊滅的にできないと書いてある。じゃあどうしようもないじゃん。首くくって死ねってか?

教習所で2時間ほど待って、ようやく帰りのバスにのれた。よる予定がなかったメンタルクリニックに間に合ってしまった

別になんの意味もない会話を繰り返し、もらった処方箋は捨てた。ガリガリで運転が下手で、また仕事を首にされそうと話したが、医者にはどうしようもできない。ただ障碍者手帳がほしいだけだ。まあもうほとんどメリットはないし、メンタルクリニック通いはやめるべきだろう。どうせ私みたいな馬鹿につける薬はないのは知ってる

さっさとうちに帰って余ってるたまごで卵かけごはんで昼飯を済ませた。なんか買い食いしたいなと思ったが、祝えるような事は何もない

そのあとはまた念入りに部屋の掃除をした。マジックリンと金属たわしでクッションフロアの黒ずみを念入りに落として、雑巾を掛けた。一時間くらい体を動かして掃除し続けた。どうせ足の裏の汚れがついてすぐに黒くなることはわかっている。教習所の内容が予想以上にひどくて、居ても立っても居られない。部屋を奇麗にすると運が上向くと思っているが、ほかにできることが何もないだけだ

マジックリンを掛けるとクッションフロアがぬるぬる滑るようになるので、普段より念入りに雑巾がけしないとならない。重労働だったが、体の調子が良い夏に済ませるべきだと思って、気合を入れて終わらせた

どういうメンタルでこの先の教習所と、仕事ができない配送業に望めばいいのか、なにも参考になるものがない。なんとなくとんでもなく馬鹿で鈍感にならないと乗り切れない確信がある

ふと思ったが灯油配送車はハイエースより小さい。限定中型で運転できるんではないかと思ったが、もう中型免許の教習が始まったのでどうしようもできない