今日はチラシ配りの仕事だ。クッソ嫌味なおっさんと一緒に

朝マスクを忘れてきたので、マスク一つくれないですか?と爺にお願いしたらすげえ面倒なことになった。多分事務所に備え付けのものがあるかもしれないと、予想してお願いしたんだが

「なんでお前に友達でもないのに上げないといけないの?お前は貧乏なんだろうけど自分で買ってくるのが普通でしょ?」と言われた。そのあと私が部屋を後にしたら、「信じられない。あいつって本当にケチだよな」と陰口を叩かれた。

わざわざ私がいなくなった後、速攻非難するような陰口を他人に風潮する当たり、陰湿さのレベルが違うと思った。

そのあとマスクを一つくれたんだが、本当に後悔した。10分くらい説教されたのだ。クッソ高いコンビニの使い捨てマスクを買ってきたほうがマシだった

そのあと働く人間の態度の心構えというプリントを特別に爺から渡された。挨拶はきちんとする。先輩の行ったことは必ず大きな声で返事をする。目を見て会話する。笑顔を心掛ける。これをもらったとき、コイツに男として確実になめられていると確信した

私はハイエースを運転し、運転の練習を行う。同乗者の先輩は付近の家を回ってチラシを配る

灯油の配送ルートを紙の地図で確認、途中の配送宅で停止してどの家に配送をするのか確認する

紙の地図を見ながら運転するのは当たり前のように思えるが、恐ろしいことだった。今時のナビと違うところは現在地がわからないのだ。そのおかげで自分がどの辺を走っているのか、注意力をふりわけないとすぐにわからなくなる

私はこういう当たり前の事が極めて苦手なのでしょっちゅう停止して、自分がどこにいるのか、どの方向に進めばいいのか確認した。途中ちょっとでも注意力が散漫になれば電柱か外壁にこするし、後ろから車が現れて、せかされてしまう。グーグルマップをみればGPSで自分の位置だけは確認できるので、地図だけに比べればはるかに簡単だ

この爺がガンガンいびってきて、肩叩いたり、ハンドル握ってくるのが嫌で仕方なかった。運転の練習ができるのだと必死に我慢した。疲れて深呼吸すると、「ため息は辞めろよ態度悪いだろ」と何度も注意された

とにかくこのおっさんは人を格下をいびるのが大好きで、話しているときは目を見そらさない、大きな声で返事をしないと、また叱ってくる。正直このおっさんのエビス顔が生理的に嫌で顔を見たくなかった。

ただ前の上司からも同じことを言われたが、人と離すときは目をそらしてはいけないといわれている。私は目を見て会話するのが本当に嫌で、かなりストレスを感じる。だがそういうわけにもいかない。目を見て会話しない男は、腰抜けとか自信がないとみなされ、舐められることがわかっている

いちいちこのおっさんの顔ばっか見ないとならないとぞっとする。だが相手は先輩だし、仕事なんで耐えないとならない

途中おっさんがチラシ配りをいったところ、動機の新人に同情された。おっさんのいい方は悪いし、教え方も間違っていることもあるが、いろいろ覚えてもらいたくて、親身に教えてるんだよ、と諭された。ぶっちゃけおっさん以外の人物の態度って、そんなに酷いものではないのだ。だから糞ジジイの態度が意地悪だと少し感じてはいるようだった

ただし同情されても、別に何も改善することはないと肝に免じている。大体職場に敵がいる場合って、かならず私に同情してくる人もいるのだ。だが同情してくれる人は、率直にいって雑魚なので、味方になってくれるわけではない。

昼間事務所に戻ってきた。飯を買いに行って、ダイソーにマスクを買って事務所に置いておこうと思った。なんだかんだ時間がかかって、事務所には一分前に戻ってきた。その間おっさんはわざわざ電話かけてきて、5分前には事務所にいろよと謝るように要求してきた。

夕方所長が戻ってくると、速攻おっさんが所長と話し込んでいた。ちらっと内容が聞こえたが、おそらく私の事で所長に陳情している。間違いなく態度が悪い、先輩のいうことを聞かないと所長に告げ口をしていると確信した

こういう輩にはどうするかというと別に何もしない。 おっさんは本当に陰湿で、私がおっさんの悪口ばかり言っているとつねに疑っている。こういう輩には、別に良いことも悪いことも、一切何も言わないのが一番良い。それがこの糞ジジイにとって一番屈辱になると確信がある

なんだかんだここの所長は、親父やこの糞おっさんにはひれ伏すべき相手なんだろうなと想像した。いい年こいて情けないが、現実はこんなもんだろう。ちょっと不思議に思えるが、所長は元々正社員ではなく、作業員から去年所長に立候補した人物だ。それに怖くて逆らえないってのも変な話だ

6時に就業したが、運転と終始いびられっぱなしで酷い疲労感を感じた。運が悪いことに帰りのバスがまったくわからない理由で遅延した。駅前までのバスが来るのに20分。駅前から家までのバスが30分も遅延したのだ。信じられないくらい遅延したが、今日はいい天気で事故もなく、理由が全く分からなかった

帰りにスーパーで食材を買って帰った。半額の弁当にありつけたのが唯一の幸運だった。キウイフルーツとリンゴ食べてお茶を飲むと、かなり気力が回復する。

あまりリンゴは大好物で、値段は高いが皮まで食べれるので、手間がかからず可食部が多い。

明日も糞やろうとチラシ配りだ。今日よりもしんどい日になるだろうが気合で乗り切るしかない