amazonのセールでマークグリーニー氏の書籍を買った。アーマード、生還不能という、アメリカの民間傭兵部隊がメキシコのギャングの防衛任務につく話だ

最近グレイマンシリーズもマンネリしていたが、ものすごく面白くてびっくりした。

ただ珍しい理由で映像化はできそうにない。内容がシビアすぎるのだ

冒頭から主人公が、護衛対象でない女性を助けて、代償に片足切断。多額の治療費を請求され、スーパーの警備員に転落して、共働きの極貧生活を余儀なくされる

子供の養育費が必要という理由で、メキシコのギャングの抗争地帯の傭兵部隊に自ら志願

果敢な働きでいわくつきの傭兵達から隊長として認められるが、打ち解けていくさなか同僚達も次々と交戦中に落命。

この傭兵の同僚も一流の兵士でありながら、落ちこぼれに転落した気の毒な経歴の持ち主ばかりなのだが、奮戦空しく射殺されていく。しかもあまりに劣勢で、死体も全員メキシコに置き去り(傭兵たちも命がけで仲間の死体を回収しようとするが、主人公が苦渋の決断の末却下

最終的に主人公と嫁含め、少数生還できたが、英雄になれたわけでもなく、わずかな日数の契約金しか支払われなかった

悪役のカルドーサもグリーニーらしく良く描かれており、敵ながら陰謀を成就しようと、ギャングたち相手に奮闘する憎めない人物だ。しかし最後は騙したギャングにつかまって死ぬまで拷問されるという顛末

読んでいてすごい気分が重くなるので、このまま映像化はできないだろうな