世界最高の暗殺者であるグレイマンは独行工作員としての訓練で一通り銃器を扱える。
拳銃は隠しやすく慣れているグロック19が好み。ただしヨーロッパなどでは拳銃を持ち込めないので、素手か暗器で奮闘する
AKとかM4といったアサルトライフルももちろん使えるが、隠せないという理由で、あまり作中では使ってない。
ほとんど現地調達で、敵から奪った武器で戦っている
ワルサーPPQ
暗殺者の回想。当時25才だったジェントリーが、ザック率いるゴルフ・シエラとの1対5の入隊試験兼模擬射撃戦で所望した拳銃。
ゴルフシエラはフル分隊・フル装備だったので、ザックにSMGかカービンを装備するように進められるが、ジェントリーはなんと拳銃一丁で挑むという。
ジェントリーはまるで映画のアクションスターのような動きをするので、動きやすい拳銃をベストウェポンとして選んだ。
この銃はドイツ警官が携帯する用のP99Qの民間モデル、という拳銃のようだ。
だが施設に同拳銃がなかったため、ザックからグロック19を進められ、のちの愛銃となっている
コルトM4カービン
かつての師匠であるモーリスがフランスに隠匿していた銃器。別名AR-15カービン
"暗殺者グレイマン"の佳境である、シャトーローラン突入時にジェントリーが使用。この時M4にはアイアンサイトしかなく、スコープやホロサイトを用意してなかったので、待ち伏せするスナイパー相手に自殺的な強襲をせざるを得なくなる
モーリスは、ジェントリーにすばらしい装備を用意してくれた。だが、モーリスは昔気質かたぎの人間なので、ジェントリーは自分の入り用には理想的でないものを使わざるをえなかった。いま持っているコルトM4カービンには、金属照準器アイアン・サイトしかない。ジェントリーが武器に取り付けたい望遠照準器スコープやホログラフィック・サイトのようなハイテク装備はなかった。
困難な一歩一歩を踏み出して、霧のなかを突進するうちに、頭上の塔の輪郭が見えてきた。そこがスナイパーの隠れ場所にちがいないと気づいた。最高の技倆、最高のスコープ、最高のライフルを備えたスナイパーがいるはずだ。この馬鹿げたワンマン強襲は阻止される可能性が高い。
シドレンコ暗殺時、メイングロック19・サブグロック26
ロシアの有力なマフィアであるシドレンコ暗殺潜入時
シドレンコ邸にマイクロライト・プレーンで滑空で進み上空から、隠密着陸を行う
武器はサイレンサー付きグロック19と、サブにサイレンサーなしグロック26。サブのグロック26は装弾数10発の超コンパクト拳銃。
メインハンドガン+サブハンドガンはFPSプレイヤーなら発狂しそうな組み合わせだが、室内に潜入して暗殺するには小さな拳銃が一番適しているのだろう。
L380拳銃
サタデーナイトスペシャルといわれる粗悪銃で、ワシントン・ハイランズにたむろするごろつきが使っていた銃。
ジェントリーはこのとき拳銃がほしくて、わざとごろつきに絡まれたのだが、「そんなクズじゃ何の役にも立たない」といい、捨ててしまう。
その後麻薬組織の密売所を一人で攻め込むのだが、この銃を使うくらいなら、素手で戦ったほうがマシだと判断したようだ
バレットM107アンチマテリアル・ライフル
初作、暗殺者グレイマンの冒頭で使用。墜落した米軍ヘリに群がるアルカイダ兵士に向かって狙撃し、6名を殺害。
対物ライフルなので、対象の上半身はちぎれとんで即死。
グレイマンらしからぬ極太射程武器だが、イサアク・アブバケル博士の殺害に利用したのだろうか?
サコーTRGスナイパー・ライフル
暗殺者の鎮魂、デ・ラ・ロチャの銀行家を暗殺するのに使用。リムジンに乗ろうとしていたターゲットを、360メートルの離れた距離で狙撃。胸が爆発して、即死した。
三三八ラプア・マグナム弾を距離三六〇メートルで使うのは、殺傷能力の無駄遣いだ。なにしろ、その六倍の距離で人間ひとりを殺す威力がある。だが、ジェントリーが見つけた空港の駐機場に近い山の斜面の小屋は、狙撃にはうってつけだったし、エクトル・セルナが用意した長射程用武器は、サコーTRGスナイパー・ライフルだけだった。
ブレイザーR93
過去ヨーロッパの女をおおぜい奴隷として売っていた、ギリシャの人身売買業者を暗殺するときに使用。七〇〇メートルの距離から額のまんなかを撃ち抜いたとのこと。ジェントリーはこの武器をわざわざ武器商人から発注しているあたり、狙撃ではベストウェポンなのだろう。
ジェントリーがこの銃を利用した理由は、ウィトロック曰く、槓桿ボルトハンドルをまっすぐに引くだけのストレートアクション機構なので、二発目の発射準備がM40よりもわずかに速くできる。箱型弾倉の四発を予定の距離ですばやく精確に撃ち終えることができる、からだそうだ
ウィトロックは、スナイパー・ライフルをかなり使用した経験があったが、ブレイザーにはあまりなじみがなかった。海兵隊の斥候狙撃兵スカウト・スナイパーだったので、支給されたのはM40スナイパー・ライフルで、それが気に入っていた。慣れた武器のほうがいいという考えかたをすれば、M40かその市販型のレミントン700にするべきだろう。
だが、ジェントリーがR93を選んだのは賢いと、認めざるをえなかった。ドイツ製のR93は槓桿ボルトハンドルをまっすぐに引くだけのストレートアクション機構なので、二発目の発射準備がM40よりもわずかに速くできる。もっとも、半自動ライフルほど速くは撃てない。とはいえ、射場でこのライフルを試し撃ちしなくても、箱型弾倉の四発を予定の距離ですばやく精確に撃ち終えることができると、ウィトロックは考えていた。
M416
暗殺者の潜入(上巻)より。舞台は内戦が激化するシリア。潜入後アブドゥル・アル゠アッザム空港からピックアップで、リワー・スクール・アツサフラー基地を目指す
この後砂漠を車両で移動中に、現地の反政府派勢力に襲撃され、銃撃戦が始まる
この時ジェントリーはM416が欲しかったと回想してる
きょうのような任務に携帯する武器を選べる自由があったら、〈ジェムテック〉サプレッサー付きの銃身長二八センチのヘッケラー&コッホHK416A6と、交換用の五〇センチ銃身を選んでいたはずだ。
長距離から敵射手に釘づけにされたときには、長い銃身に交換する。ホログラム照準器と、迅速に取りはずしできる三倍望遠照準器スコープもそろえる。
レーザー目標捕捉装置、プッシュスイッチ付きの高光束ハイ・ルーメンフラッシュライト、調整可能な頬当て付きの六段伸縮銃床、水平前部グリップを備えたライフルにしたい。
結局そんなもんがあるわけないので、すり減って虫に食われた木の銃床付きのAK-47を手に取っている
HK416
暗殺者の回想にて、ジェントリー本人ではないが、ザック率いるJSOCの分隊が、おそらく2000~2010年の作戦で使っている(ジェントリがーシエラシックスになる以前の作戦)。M416と命名される以前の時代で、CIA隠密特殊部隊が使っている描写があるのは珍しい