一つ目の面接は近所の電気工事請負だった。住宅地にあるのでしょぼいんじゃないかと疑ったが、実際の事務所は住宅地の新築註文住宅で使ったもので広くて奇麗だった。人気もほとんどなくがらんとしていて、かなりホワイトで儲かっている印象を受けた

面接官は電機系の施工管理のベテランで、会社の代表取締らしい60代くらいの男性だった。態度は面接らしいまともで丁寧なもので不可解なところはなかった

面接の結果は話にならないので、その場で不採用となった。

建設現場で使えるような即戦力を求めており、20代の第二種電気工事士もちか、一級電気工事士持ちレベルを求めているようだ

エアコンの取り付けなんか素人でもできるので、実務経験としては厳しいとおっしゃられた

不合格の理由は実務経験ともう一つ体力だった。求人内容は定時上がりだったが、めちゃくちゃ残業させるているような雰囲気があった。

面接官は東京で電機系の施工管理をやっていた人物で、睡眠時間一時間で死ぬ気で働いていたそうだ

彼の目から見れば、派遣と正社員ではやる気と責任感が一線を画しており、派遣の人材は正社員に劣るらしい。これは事実で、正社員のほうが地位と待遇が上なので、当然モチベーションも派遣より上になる

自分も施工管理をやっているとき、電気工事を含め、どの職人も寝る時間があるのかというぐらい働いていたのを目の当たりにしている

その場で面接の結果を伝えてくれたことに慇懃に令を述べて、雨の中とぼとぼ家に帰った。

本当にこれ月収25万の正社員の仕事かと思った。面接官の話しぶりから、糞ほど残業させている予感がある。給料もその分多分出るのでブラックではないんだろうが

電気工事士はこれから足りなくなる職種だが、エリートしかやらせる気がないらしい

リストラされたおっさんが手に職といって訪れても、即戦力しかとる気がないのでまったく相手にされないだろう。

電気工事士はキツイ仕事だが、将来性があるのでそれでも人が集まるんだろうな

ふと思ったがこれだけ仕事のハードルを上げて、この国は回るんだろうか。仕事が欲しくても誰もできないじゃん