派遣会社から解雇通知が来て、めでたく9月15日づけで能力不足による解雇の運びになった。懲戒解雇にするという話だったが、普通解雇になっており、その書面も要約すると「コイツは仕事ができない、何度注意してもわからない」という解雇理由になっている。

今後面接の時、前職の離職理由を繕うのは困難を極める。まともな会社はまず俺を雇わねえ。まあ今時まともじゃない会社はもうどんどん潰れてるし、まともな会社もどんどん潰れていくだろう

弁護士事務所に呼び出されて、労働審判で裁判するかもう一度確認したいから事務所に来てくれと言われた。行ったけど法テラスから分割払い審査の返答がこないと、正式に弁護士として契約できないといわれた。だから一週間後くらいに来てくれと言われた。何のために電車乗って行ったんだよ

また弁護士から引き落とし口座の確認をできるものがほしいといわれた。元々楽天銀行のデビットカードの控えを渡しておいて、これに口座番号など記載してあって、問題ないはずだった。しかしそれが記載されている裏面をコピーするのを忘れていたそうだ

しぶしぶコンビニでデビットカードを両面コピーして、FAXで送った。あの弁護士の不手際のせいで余計な手間と小銭がかかる。本当に大丈夫なんだろかこの弁護士

この国の解雇については実際に事故や触法行為を起こさないと解雇できない、という決まりになっているそうだ。私はそれに抵触しないので勝てる可能性が高いとは言われている。

ただ自分は本当に運がないので勝てる気がしない。会社から送られた解雇通知には、代理人として顧問弁護士の名前が記載されていた。つまり会社側の弁護士は勝てると判断して解雇に踏み切ったことになる

思い起こせば私が働いていたのはもう一か月前のことで、体力は衰え、はたいていた記憶も薄れている。だが働くというのは本当に辛いことで、自分より半分しか生きていない若造に屈辱的な叱責を受けた記憶は忘れない

記憶は曖昧になっているといったが、つらい記憶は絶対に忘れないものだ。私の記憶の中では働いていた記憶など風化して砂になりつつあるが、苦痛や屈辱の記憶は分解されることなく、ガラスの破片のように堆積している。時折無意識に記憶を掘り起こすたび、ガラスの破片が突き刺さって痛い目にあっている。

鋭利に硬くとがった辛い記憶は、死ぬまで解消されることはないだろうな