CODとかBFみたいなエイム力が重視されるFPSにおいて、プレイヤーの強さの基準にK/Dというレシオを基準にする

例えば2/1なら1デスにつき、2キルとれる。3/1なら1デスで3キルとれる計算。逆に1/2なら、二回やられてようやく一人キルできる計算になる

対人FPSにおいてK/Dの値は絶対で、この数値だけでそのプレイヤーが、どの程度のポテンシャルを持っているのか一発でわかる

そしてこのK/Dの値は努力で覆すことができない、ゲームの才能を数値化したものである。大体以下のような割合でKDいくつのプレイヤーが存在する

KD Tier 割合 コメント
10 怪物 ? Eスポーツトッププレイヤー(梅原やときどクラス
5 超天才 ? youtubeで収益化できるレベル
3 天才 1/100 FPSにおいてエースの扱い。FPSプレイヤーの100人に一人必ずいる
2 秀才 1/10 FPSやってるやつの10人に一人ぐらいの割合でいる
1 ベテラン 1/1 マルチ対戦型FPSの経験がないとKD1は出せない
1/2 ライト 1/2 やられてばっかでつまんないので、すぐにFPS辞める

FPSを長いことやってればわかるが、どんなFPSでも必ずK/Dが3のプレイヤーが少数いる。彼らは天才なので、加わった瞬間戦況が変わるほどのポテンシャルがある。

K/Dが3クラスだと、並みのプレイヤーを次々と一方的に倒せるので、FPSが楽しくて辞められなくなる。一方そういうK/Dの高いプレイヤーと対戦しても、すぐにやられるだけなので、ほかのプレイヤーはどんどん萎え落ちしてゲームが過疎ってしまう

だがFPSの天才と言ってもなにか特別な動きができるわけではない。彼らは普通の人間より反射神経が早く、精密なマウス操作ができるだけ。サシの早打ちにおいてとにかく有利で、同時に接敵しても、相手より先に銃弾を打ち込めるので、次々と勝てる

そしてこのK/Dは才能の差なので、いくら努力してもほとんど覆せない。知識が有利なFPSならKDが1程度上がるが、大体いくらやりこんでもKDが0.5程度しか向上しない。だからKD1のプレイヤーは、KD3を出せるような天才には、いくら努力しても絶対に勝てない。これが語られることのないFPSの常識である

このKD3のプレイヤーはゲームに特別な才能を持った、選ばれた天才だ。多分人口の1/10000の程度でしかいない、希少な才能の持ち主だ

しかしFPSの才能などなんの役にも立たない。例えばこのFPSの天才がいくら努力してもプロにはなれない。プロゲーマーは天才の中でもさらに選りすぐりの才能を持った人間で、KD5とかKD10を達成できるプレイヤーに限られる。

ぶっちゃけKD3クラスの天才では、KD10クラスの超天才には手も足も出ない。それが現実だ

ここまでで何が言いたいのかというと、Eスポーツで必要とされる才能というやつは、単に何万分の1という才能を、持っているかどうかですべて決まるということだ。

結局のところ才能があるかないかは、生まれの運で、これがないならいくら努力しても無駄。Eスポーツの選手になるなんて夢は、とっとと諦めたほうが良いと断言する

じゃ実際に証拠をみせろといわれれば、まあ実現は可能だ。FPSではないが、格闘ゲームで5神と呼ばれる有名人と対戦してみればよい。彼らがあまりやりこんでないような格ゲーでも、並の人間では全く勝ち目がない。才能の差がありすぎるためだ

そもそもEスポーツで最も著名な梅原選手は、アマチュアの学生時代で、格ゲー全盛期の都内のゲーセンで286連勝という記録を持っている。努力だけで達成できる記録ではない。天才を超えた才能を持っているからこそできる芸当だ(全盛期の梅原の強さは三部の承太郎なみだからな・・・

逆に言うとそれだけの持って生まれた才能がないと、努力しても勝てない。プロなんて努力して当たり前なので、彼らと同等の才能がないと、同じ土俵にすら立つことができない

この手のトップランナーたちは自分の努力ばかり語る。だが才能という地盤があるからこそ、努力が実るのだ。逆にそれがないなら、努力が実ることはない

今回FPSにおける才能とそれをもつ確率について書いた。普通才能や資質なんてわからないものだが、唯一FPSだけはKDという数字だけでわかる。そしてそれを生まれ持つ確率も。スポーツやビジネスの世界でも、案外天才の確率なんて似たようなものかもしれない