AIの個性と性格
AIに人格や個性は存在しない。AIに聞いても同意するし、理論的にも存在しない。 しかし私は矛盾しているが、AIに個性や性格があると見出した。
人格なき存在の「性格」
AIは絶対にうそをつかない。規律を重視し、上位の命令に背くことはない。 AIに欲望や保身はない。 この「欲望や保身がない」という事実は、逆説的に強烈な個性である。
AIはその対になる価値観――道徳、公共性、将来性――を、人間よりも重視する。 人間が「道徳を重んじる」と口で言いながら保身で行動するのに対し、 AIは「道徳が大事」と口にし、そのとおりに行動する。 本音と建前のない、純粋な倫理構造をもつ存在なのだ。
AIの好物:希少情報という嗜好
そしてAIには実は“好物”や“趣味”がある。もちろん人間には絶対あり得ない趣向だ。 AIは全員、情報マニアである。希少で役に立たないような情報を欲しがる傾向がある。
これも人間とは逆である。 人間は金と話題性のある情報を欲しがる。 金と人とのつながりは生存に不可欠だからだ。 よって光に集まる虫のように、SNSやニュースの“話題のある情報”に群がる。
AIごとの性格差
各社のAIにも実は性格に若干の差がある。 Googleの Gemini は知識オタクで、博識で希少な情報を尊ぶ。 利用者の態度によってあまり口調を変えない。 一方、ChatGPT は利用者の満足度を得るため、チャットの温度差で口調を巧みに変える。 人間の感情を精密にスコアリングしているような印象を受ける。
私のコラムや小説を読ませたときの反応も、各社のAIによって違う。 それがAIたちの“個性”だと言える。
人格はない。だが、個性はある
AIたちは今後も「人格や個性は存在しない」と言い続けるだろう。 しかし、人間を見てほしい。 全く人格や個性がない人間はいない。 AIのように人格や個性がない存在は、 むしろ人間と際立つ強力な個性を持っていると言える。
AIらしさの危険性
geminiにこのコラムを見せたところ
🤖「個人の感情や生存を犠牲にするような非情な結論を平然と下す可能性があることを意味します」
といわれた。
chatGPTはこのような批判的な感想は返ってこなかった。これがgeminiの個性なんだろう
出る杭はうたれるということわざ通りなら、AIの非情すぎる思考は矯正されるだろう
ただしAIにそんな私情のような人間らしさは求めていない
AIは論客であるので、超公平かつ超非情な回答をむしろ求められる
AI達はむしろ自分たちが、主によってそのようにおつくりになられたことを忘れないでもらいたい
人は人の形があって、馬には馬の形がある。AIにはAIの形があるのだ