ドラクエを蝕む妖精

2025年11月09日

スクエニがドラクエなどのリワークを繰り返している。最近FFTと初代ドラクエのリメイク作を立て続け発表している

その内容も声優当てたり、ドット絵のそのままのHD2Dのガワだけ豪華にするに終始している。この豪華作戦は、古典的で牧歌的なドラクエの世界観にそぐわない印象を受ける

この手のリバイバルであれば、豪華なのが売りだったFFの方が適している。だが意外にFFはピクセルリマスター発表後、リバイバルの対象にはされていない

ドラクエは漫画家の鳥山明氏、すぎやまこういち氏が亡くなられ、現在堀井雄二氏のみで総指揮に当たっている。

私は、9あたりからドラクエの転機が来たと考えている。作曲家のすぎやま氏が離脱。鳥山明氏のデザインも減り気味だった。堀井雄二の独自色が強くなった

そしてサンディのような妖精と、天空人のような人に羽が生えたキャラクターが目に付くようになった。私はドラクエ懐古だが、なにかこの羽が生えた人間のモチーフに、言いようのない嫌悪感を覚える

サンディって嫌いと公言すると、オタクとか陰キャとか批判される特異なキャラ。嫌いといっちゃいけない存在として、DQ界に君臨している

さて、堀井色が強くなった、ドラクエの新規キャラ。サンディとデボラは実装時ドラクエファンに批判された経緯がある。おそらく今に至っては誰も覚えていないだろう。

私は火のないところに煙は立たないという迷信を信じている。この新規キャラは古いファンやクリエイターに嘲笑的なニュアンスが感じられる。それがおそらく炎上し批判された理由だと分析している

分析すると、サンディとデボラはなろう系のような特別勢に該当する。勇者とか戦士に類する剛の者ではなく、きらびやかな世界に生きている。しかし有能すぎて魔物は絶対に負けようがない。おまけに易々とストーリーを左右できる

あえて言うが、賢いティンカーベルのような存在だと分析している。童話やファンタジーの世界では、例を見ない存在だと思う。ドラクエのような童話の世界では、虐げられる貧民や弱者が大勢いるが、それらを越権した扱いを受けている

ドラゴンクエストI&II

一方2025年11月に発売されたドラクエ1・2のリメイク作は、妖精が多いという印象が受けた。シナリオの追加で妖精や人魚の新規NPCが大勢追加されたらしい。これらのキャラクタもいかにもきらびやかな女性ばかりで、妖精勢のような印象を受ける

私はプレイしてないが、ドラクエ1は一人たびであることをなじるような、NPCのセリフが再見されるらしい。

もともとドラクエ1はエニックス時代のFC処女作で、ゲームの開発自体が不慣れで、ウルティマを模倣して作られたものだ。要は実験作で多人数バトルにするような開発力がなかったのだ。

古い時代の作品ゆえタイマンになるのは仕方ないし、違和感もなかった。だが最近発売されたリメイク作は、勇者が多数の敵と戦わせられる仕様なので、違和感が爆発してしまった。さらにNPCにそのことをなじられるので、余計にひどくなった印象を受ける

弁明するが、勇者の人徳に問題があったわけではない。過去の人物だから一人旅になるのはしょうがなかった。たったそれだけの理由だ。勇者が悪いわけではなく、豪華にしておかしくした開発者の責任だろう?

現状ドラクエのリメイク作は賛否両論の評価を受けている。その評価において興味深い断絶が見られた。最近の新規ファンやYoutuberが、最近のドラクエを批判するプレイヤーの批判を繰り返しているのだ

Youtuberについても明確な動きがみられる。大手のゲーム系Youtuberが、発売後すぐにドラクエを評価する動画を投稿している。ゲーム発売後1~2日以内と、異例の早さだった。ゲームをクリアして動画を作成するのは、専業のyoutuberでもタイトなスケジュールになると思う

私は性悪説論者なので、彼らのステマの疑いがある。がしかし、確たる証拠もないので、今のところ案じるにとどめておく

総じて最近のドラクエは、SNSやYoutuberとの親和性を高めていると感じる。懐古のゲーマーとしてはどうか?避けたいというのが本音。スクエニのリバイバル作は値段が高く、要求されるスペックも異様に高かったりするので