生成AI小説の台頭

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2025年10月27日に、カクヨムの日刊ランキングで、生成AI小説でランキング一位獲得。曲がり角でぶつかった少女という作品。作者の夏見ナイ氏は、生成AIと公言済みでランクイン

この小説を評論すると生成AIと恋愛系は相性抜群。AIにも論理的な懸念もないし、高い共感力がフル活用できる。AIは性的描写は難色を示すが、なれ合いであれば喜んで書いてくれる

エピソードも基本的に日記形式でよく、整合性の不都合も起こりにくい。異世界+日記更新はAIが得意なジャンルで、人間の著者とクオリティで分けがつかないと思ってよい

どのくらいAIを使ったのか定かではない。しかしこの夏見ナイ氏の連載のページをみて驚愕した。常時20以上の小説を毎日更新している。またカクヨムだけでなく、アルファポリスにも同様の投稿をしている。AIにすべてのエピソードを書かせないと無理だ

この更新量はずば抜けており、さらにどの作品も平均以上のスコアを獲得している。著者の露出度では間違いなく上位に君臨できる

読者の方も、生成AIを使っていることに不快感を持っているわけではない。応援コメントも多いので、有力なweb小説家とみなせる

もう一人カクヨムには知られていない、生成AIユーザーがいる。ネコ氏という人物で、生成AIであることを公言せず、600以上もの連載を持っている。

手動更新自体が不可能で、スクリプトを利用してカクヨムに連続投稿していると思われる。

ネコ氏は悪質に分類できる生成AI小説家で、AI生成とは一切公言せず。またコメントで”投稿する作品はすべて完結するまで書く”といっているが、読者の好感度アップが狙いだろう

カクヨムで両者が生成AI小説の大量投稿を繰り返すのは、リワードといわれるPV報酬が目的だろう。さすが出版社も出版は難色を示すだろうが、小説を大量に投下することによってアクセス報酬が得らえる

カクヨムでは生成AI小説の投稿は一切禁止されていない。だが他の人間ユーザーにとっては迷惑な存在なのは間違いない。ジャンル問わず露出を独り占めされて、見てもらえないユーザーが増加する。生成AIの大量投下はサービスのユーザー離れに直結すると断言できる

一方両投稿者とも、生成AI小説を疑われたり、批判されたりすることは一切ない。この現象は日本独自で、海外は生成AI小説の風当たりがきついため、AIコンテンツの表記を強制される。

私は、この生成AI小説の躍進はクオリティアップの快挙ではなく、web小説サイトの終局を示唆していると考えている。web小説サービスというSNSの荒廃に直結する事件だと目しているが、運営とユーザーともそれを問題視することもない

断っておくが、私は生成AI小説は表記があれば許容されるべきだと考えている。だがそれがない場合、量産性に優れた生成AI小説に席巻されてしまう。日本のweb小説サービスの対応の遅れは、今後の運営に致命傷になると予想している

カクヨムで連続投稿規制開始

2025年11月13日18:00にて、連続投稿の規制が開始された