NRO(Novel Recommendation Optimization)
googleにはSEO(検索エンジン最適化)という不可欠な検索上位表示法が存在する。一方なろうやカクヨムのようなweb小説サイトにも、NRO(Novel Recommendation Optimization)が存在する。
NROという名称自体は造語で、誰も知らないような概念。だが上位表示アルゴリズムが存在するため、SEOのカクヨム版みたいなものは絶対存在する
blogとかやってた人は知っているかもしれないが、SEOは超重要だ。何しろビジターの数に直結するため、SEOの勉強は必須
よってweb小説で読者を増やすために、NROの勉強は不可欠になる。NROを制すれば、トップページに表示されるので、めちゃくちゃ読者が増える
NROはどんなものかというと、googleのSEOのめちゃくちゃ幼稚なもの。何しろ常に更新され続けるSEOとは違い、更新とか開発をほとんどやってないのだ
このNROの要旨は、一話目の初動で、上位掲載が決まるというもの。一話目の読者数やブックマーク数で「この小説は面白い、上位表示すべき」とbotが判定して、トップページリンクを張ってくれる
web小説サイトは、トップページに表示されないと0PVになる。なので、一話目でこければその後のPVは全く期待できない。
このNROを攻略するために、ブラックハットSEOみたいなテクニックが存在する
- 新規アカウントで新規小説を投稿(新規ブースト
- SNSから読者を誘導し、コメントブクマを集中
- DTR(滞在時間)を伸ばすため、改行をいれまくり間延びさせる
- タイトルにキーワードを大量に盛り込み、クリックを狙う
- 失敗した場合は即リストラorスクラップ
この更新されないNROの存在で、テンプレートと呼ばれるなろうや令嬢が超有利。序盤に没落とざまあを持ってくるので、クリックされやすく打ち上げが成功しやすい
逆にテンプレ以外の作品はNROに嫌われるので、浮上が難しくなっている。昔の有名作品は、ライバル争い自体が少なく、クオリティ勝負に持ち込めるので有利だった
このNROのおかげでランキング上位はテンプレ作品ばかりになり、それによりコミカライズされるのも、追放とか令嬢ものばかりになった
更新されないNRO問題
2025に入ってLLMのおかげで、投稿される小説が爆増した。似たような小説なんていくらでもあるので、例外的な作品が発掘できない
上位表示されるのは常にランキング狙いの小説ばかりになり、ユーザーに飽きられるようになった
この問題はブログブームと類似の経過だとみている。ブラックハットSEOのブログ記事が大量生産され、碌なページが見つからなくなった。
そこでgoogleはSEOを更新して、悪質なサイトを駆逐していったのだ。よってNROの更新もSEOに倣うべきだ
具体的に一つ目に、web小説は一つのジャンルに特化すること。たとえば追放ものであれば、追放もののエピソードだけで完結させる。逆に恋愛やスローライフでエピソードを水増しした場合、キーワードの適合度を下げてしまう
クリックベイト(キーワードの盛り込みすぎ)にペナルティを下す。日本のweb小説はタイトルを膨大にして、クリックしてもらうキーワードを詰め込む。これに対して、キーワードが分散しているので、上位表示できなくする
エピソードが多すぎる小説にはペナルティを下す。日本の人気web小説は人気が出ると、恋愛やスローライフでエピソードを水増ししようとする。これに対して元々恋愛小説なら、恋愛以外のエピソードを投稿すれば、小説のクオリティを下げていると判定する
以上のような項目がSEOに倣ったNROの更新である。これによって小説のクオリティが低いと判断し、上位表示させないようにするのだ
ただしNROの更新は莫大な費用が掛かるため、web小説サイトにそれほどの開発力があるか疑問。
正直なところGoogleがweb小説に対して、SEO的な観念でクオリティレーティングを行うべきだと思う。しかしGoogleはWeb小説は、利益にならないとして、検索アルゴリスムの対象にするつもりはないようだ