ウッドパルナ-見捨てられた英雄
いつ終わるとも知れない石板探しを終え、無事異世界に到達した主人公、キーファ、マリベルの三人。あたりを見渡すと、見覚えがない地形で、空がどんよりと暗い。
そこで突然、スライムに遭遇する三人。魔物はおとぎ話の存在だが、それがここでは、牙をむいて襲い掛かってくる。
それを撃退すると、マチルダという女戦士にであう。マチルダは墓に雑草を植えていた。それを見たキーファが「これで死者も草生えますね」というと、ここには花が咲かないので、その代わりだと言う。マリベルが持っていた花の種を手渡すと、マチルダは、死んだ者の魂も癒されるとお礼を言う。どうやらモンスターに襲われて人が死ぬような場所らしい。
マチルダの案内でウッドパルナにたどり着いた三人。なんとそこの村人は家を自分たちの村を壊してるではないか。彼らの話によると、魔物に村の女を人質に取られて仕方なくやっているとのこと。マリベルはそんな彼らを見て「変なの、頭の悪い人が多い」とぬかす
村の英雄パルナ
村人の一人から、村の名前の由来である、パルナの出来事を聞かされる。ウッドパルナは、20年前に魔物の襲われたことがあった。村人は団結して魔物と戦うはずだったが、一人の若者を除いて怖気づいてしまう。その若者こそパルナで、彼は単身で魔物と立ち向かった。パルナは村人たちが後から加勢すると信じていたが、ついぞ来ることはなく、魔物と相打ち。この村の住人はそんなパルナを、後ろめたい気持ちで英雄と称えているようだ。
この昔話はどこで何と戦ったか定かではなく、なぜパルナが味方を待つことなく、単身敵陣に乗り込むはめになったのか理解に苦しむ。ダンジョンの奥深くにいるドロルを、現地集合で倒そうという計画だったんだろうか?
味方0人
そのあと村の宿屋で寝ると、夢の中で過去のパルナを見るというイベントがおこる。20年前の魔物は、山を下りてきた肉食動物のような存在だったらしい。パルナは村で数少ない腕利きで、真っ先に戦いの準備ができた。魔物に逃げられないように、先陣きって魔物に食らいつく。そのあと後から来た村人たちが加勢して、魔物を袋にする手筈だったが、誰一人来なかった
村人たちはパルナと違って戦闘経験がなく、臆したり、卑下したり、どうせ他人が何とかするだろ、と思って結局誰一人パルナに加勢しなかった、と想像できる。ドラクエの世界では、一般人でも防御か薬草を使ってれば、肉壁という立派な戦力になる。それを怠り、まじめに戦ったパルナが力尽きたとあれば、善良な人間が罪悪を覚えるのは当然であろう。
英雄ハンクと息子パトリック
戦士ハンクと、その息子パトリックにであう。ハンクはパルナと同様単身魔物退治に赴くが、負傷。あわやというところで、息子パトリックが駆け付け、命を取り留めた。しかし重症で今も寝込んでいる。二人は村の過去について詳しくないあたり、パパスのようなさすらいの勇者のようだ。
けがを治すのに、鉱山で取れるカラーストーンが必要と医者に言われるので、三人はお使いイベントをこなす。カラーストーンについては世界樹の葉もどきだと思って、詮索するべきではない。そんな便利なものもってけばいいじゃんと思うが、ごめんなさいカラーストーンは取ったばかりのものしか効果がないのとか言われるのがオチだ。
とってきたカラーストーンで見事戦士ハンクは回復。頼れる仲間が増え、一行はいよいよ東の塔に魔物退治に赴く。
魔物の親玉登場
東の塔のゴーレム、チョッキンガー(カニの化け物)を奮闘の末倒す。窮地に陥ったチョッキンガーだったが、背後の人影を見て喝さいを上げた。その先には女戦士マチルダの姿が。
「チョッキンガーは東の塔の中でも最弱、魔王軍の面汚しよ」というと、マチルダはチョッキンガーを火炎斬りで屠る。悪の親玉はなんとあのマチルダだったのだ。
マチルダはボスグラフィックもあるのだが、全く戦う気がなく、一切攻撃してこない。逃げることもでき、即戦闘終了となる。
敗れたマチルダは事の顛末を語りだす。マチルダは、村の英雄パルナの妹。当時パルナが魔物退治に出かけたとき、自分も後を追った。しかし魔王らしき存在に取られられ、言いくるめられ、パルナを見捨てた村人達を憎む魔物に姿を変えた。どうも村の女たちをさらった黒幕は、このマチルダのようだ。
人間の心を取り戻したマチルダ
しかし最近のマチルダはハンクの勇気と、パトリックの献身をみて、人間の心を取り戻す。人間に戻り墓参りに赴き、主人公たちを手助けしたりしていた。マチルダは実は死んでいて、亡霊と話していた。というホラー展開でもなく、どういう存在なのかいまいちピンとこない。
マチルダが人間に戻ったので解決しそうに見える。しかしマチルダは自分を殺せという。マチルダがいうには、自分が死なない限り、女は戻らないし、この世界から出ることもできないとのこと。
ドラクエの魔物はすごい器用で、人間を苦しめるためならあらゆる呪いをかけられるようだ。バラモスはカップルに犬と猫にして、それを昼と夜で解ける呪いをかけた。ムドーは全人類を夢と現実とに引き裂き、支配することに成功している。マチルダに世界が闇に包まれ、女たちが戻ってこない呪いをかけるなどたやすいだろう。
ハンクは苦渋の末、マチルダにとどめを刺す。ウッドパルナの村に朝日が昇り、女たちが戻ってきた。魔物が消え去り、帰路に就く主人公たち。別れ際パトリックが「どうしてマチルダはあの魔物を真っ先に殺したのかな」と尋ねると、マリベルが「あんたバカァ?誰だってあれを手下にしてると思われたら恥ずかしいでしょ」と答えた。マチルダと出会った草原の墓石には、彼女が植えた種から、花が咲いていた。
覚えていないプレイヤーたち
上記がドラクエ7の最初の冒険となる、ウッドパルナのシナリオである。記憶しやすい最初のシナリオにもかかわらず、情報量が多い上に、今後の冒険に重要でもないので、 誰も覚えていない。というか上のあらすじを、三行で要約できるプレイヤーはいるのだろうか?
「ドラクエ7の最初の冒険の舞台が、ウッドパルナ」、「女戦士が出てくるなんか暗い話」と二つ答えられるだけで、ドラクエ芸人をはるかに凌駕していると自負してよい
新しい島の出現
主人公たちがフィッシュベルに無事帰還すると、島では新しい話題で持ちきりだった。その島にはウッドパルナという村があり、さっきの冒険で救ったウッドパルナが島ごと現代に蘇ったと解釈できる。
こうやって過去にさかのぼり、滅びた島々を復活させるのが、今作のシナリオである。前作でも過去にさかのぼり、未来を変えるというプロットがあったので、その流れを継承している。