馬賊と脱走兵が凶悪な危険地帯。全部騎兵なので、維持費を無視できるAI操作ならおそらく最強

オープニング

あなたは遥か北方や東方から、羊毛や塩と交換するため、香辛料を運んでくる隊商と共に、山を越えてカルラディアへやって来た。山道は雪で埋まり通行は困難だったが、あなたはついにカルラディアのステップを見下ろす峰の上に立った。

山腹の春草はすでにいくらか枯れかけていたものの、ふもとは緑一色だ。雲のように群れなす羊と黄褐色のポニーたちが、カーギット=ハン国の富を証明している。時折り、騎馬の一団が隊商の運ぶ富を狙うかのように周りをうろいていたので、トゥルガの尖塔が地平線のかなたに見えるとようやく一息つけた。

解放軍

我はヤナキール・ハーンの息子、名はドゥストゥム・ハーン。カーギット人の天子たるべき者

サンジャル・ハーンと我は母こそ異なれど兄弟にして、今は亡きヤナキール・ハーンの息子。年こそ若いが、父君は我を愛し、統治を任せてきた。だが、サンジャルは狩りと宴で、父の自堕落な部下どもを味方につけたのだ。

カーギットの伝統では、家長が亡くなれば家財や家畜は子息が平等に分け合う定め。王国も同じだ。父君の死の知らせが届いたとき、我は国境を見回っていたがトゥルガへと駆け戻ったのだ。サンジャルと王国を分け合うためにな。だが、時遅し。彼奴めは味方を宮廷に集め、王国で唯一のハーンだと自称したのだ。

我が兄弟サンジャルはカーギットが敬うのは力のみと考えておる。望む時に望むものを手に入れる者だけが指導者だとな。彼奴は我が民の心を見損なっておるのだ。堅確な指導者は敬うが、それにもまして公平な者を求めておるのだ。兄弟の家財を侵す者ならば民の家財など尊重せぬことは自明だ。

我が兄弟ドゥストゥムはハン国を分割する話をそなたに吹き込んだであろうな。国をあたかも羊の群れか何かのようにな。一つ教えてやろう。カーギットがこの地に国を建ててからというもの、ハーンが亡くなるごとに同じことが起きているのだ。国は分かたれ、王子どもは互いに争い、強者がやがて統一する。我はあらかじめ内戦の火種を除いたに過ぎぬ。

ドゥストゥムは家畜の群れを値踏みし、土地争いを裁くのはうまかろうよ。だがの、そのような男がハーンになれるかは話が別だ。たちどころに隣国にこの地を奪われ追い払われ、草原で凍え餓えるなつかしき時代に逆戻りするのは明らかだ。

都市

ハルマール 陶器
ナッラ
トゥルガ 香辛料
イクマール