歩兵のノルドに対して、弩兵のロドック長槍と弩(クロスボウ)が特徴の王国。弩兵の強さゆえ、攻城戦の防衛力が高い
一方槍兵はあまり頼りにならず、騎兵を止めても倒せない
オープニング
船上のあなたの目に、ロドック高地を囲む断崖が見えてきた。霧に覆われた海岸線は複雑に曲がりくねり、狭間から川が流れ出ており、船に危険を知らせると同時に、敵の侵入を警戒している城の監視塔の灯光が、時折り霧の向こうから透かし見えた。
ノルド地方の海賊どもは、危険を冒して距離のある南方海域まで略奪には来ないので、海上は安全だとあなたは理解してはいたものの、セルヴァー河口に入って、ジェルカラの港にたどり着き、ロドック軍のガレー船が微風に軍旗をはためかせているのを目にして、ようやく心から安心できた。
解放軍
我はカストール公、ロドックの正統なる王。者共を圧制から解放する者。
ロドックは自由の民、王家に縛られた奴隷では断じて無い。ジェルカラ、ヴェルカ、そしてヤレンの各都市より民会に出た者の間からクジに当たったものが評議会を開き、名だたる大貴族の一族から選ばれた者が王となる。議会はジェルカラの野で開かれ、選挙の間は武器を持って近寄る者は死で罰せられる。
前回の選挙で、王位を争ったのは二人。他ならぬ我とグラヴェス卿だ。評議員が協議しているところにグラヴェスが剣を手に現れ、スワディアの一隊が迫っていると告げた。それは本当だったのだが、彼奴は王に選ばねば評議員を見捨てると脅したのだ。
グラヴェスはスワディア人を撃退した、これについてはロドックの民として感謝しておる。我が王となったあかつきには彼奴の頭上に勝利の月桂冠をのせるであろう。だがしかるのち、その首を刎ねねばならぬ。ロドックの友愛と聖なる伝統を裏切ったのだからな。
カストール卿はそなたに、わしがロドックの古臭い慣習を侮り、武器をもって介入したと難じておったろう。一つ教えてやろう。町の富豪どもは我らの古の自由について長々とぶちあげるが、王として選ぶのは奴らの別荘に侍り極上のワインを啜っては税の取立てを見逃すと約する貴族と決まっておる。
富豪どもが気にかける自由とは、肥え太る自由よ。その一方で、我らが民は草原で眠り、バターもつけず堅いパンと塩干しの魚で粗末な食事をとり、行く手の村で火の手が上がっていないか眼をこらし、交易路を保つため血を流しておるのだ。
つまりだ、仮にカーギットに射られた矢傷や、スワディアに斬られた刀傷のある商人がおるとすれば、その者の意見こそ、耳に入れるにふさわしいのだ。
都市
ブドウが特産品。ブドウはワインの原材料
ジェルカラ 染料
ヤレン 油
ヴェルカ ワイン
グリュンワルダー城は大陸で一番守りが硬い城