h28a1熱及び蒸気について、誤っているものは次のうちどれか。

  1. 水の飽和温度は、標準大気圧のとき100℃で、圧力が高くなるほど高くなる。
  2. 水の温度は、沸騰を開始してから全部の水が蒸気になるまで一定である
  3. 飽和蒸気の比エンタルピは、飽和水1kgの気化熱である。
  4. 飽和蒸気の比体積は、圧力が高くなるほど小さくなる。
  5. 飽和水の蒸発熱は、圧力が高くなるほど小さくなり、臨界圧力に達すると0になる。
①水の蒸発温度は100℃で、圧力に比例する
②水が気体になるときの熱は温度計に現れず、潜熱という
③飽和蒸気の比エンタルピは、飽和水1kgの気化熱(潜熱)+顕熱×
比エンタルピ[kJ/kg]=水、蒸気などの単位質量当たりの全熱量
飽和状態=液相の水と気相の水が共存している状態=蒸発する速度と凝縮する速度が同じ

h28a2丸ボイラーと比較した水管ボイラーの特徴として、誤っているものは次のうちどれか。

  1. 構造上、低圧小容量用から高圧大容量用に適する。
  2. 伝熱面積を大きくとれるので、一般に熱効率を高くできる。
  3. 伝熱面積当たりの保有水量が大きいので、起動から所要蒸気発生までの時間が長い。
  4. 使用蒸気量の変動による圧力変動及び水位変動が大きい。
  5. 給水及びボイラー水の処理に注意を要し、高圧ボイラーでは厳密な水管理を行う必要がある。

③伝熱面積当たりの保有水量が小さく、起動から所要蒸気発生までの時間が短い。

h28a3ボイラーの鏡板について、誤っているものは次のうちどれか。

  1. 鏡板は、胴又はドラムの両端を覆っている部分をいい、煙管ボイラーのように管を取り付ける鏡板は、特に管板という。
  2. 鏡板は、その形状によって、平鏡板、皿形鏡板、半だ円体形鏡板及び全半球形鏡板に分けられる。
  3. 平鏡板は、内部の圧力によって曲げ応力が生じるので、大径のものや圧力の高いものはステーによって補強する。
  4. 皿形鏡板は、球面殻、環状殻及び円筒殻から成っている。
  5. 皿形鏡板は、同材質、同径及び同厚の場合、半だ円体形鏡板に比べて強度が強い。

⑤強度は弱い。鏡板は円形であるほど強度があり高価になる。全半球形>半だ円形>皿形>平形

h28a4鋳鉄製ボイラーについて、誤っているものは次のうちどれか。

  1. 暖房用蒸気ボイラーでは、原則として復水を循環使用する。
  2. 重力式蒸気暖房返り管の取付けには、ハートフォード式連結法よく用いられる。
  3. ウェットボトム形は、ボイラー底部にも水を循環させる構造となっている。
  4. ポンプ循環方式の蒸気ボイラーの場合、給水管の取付位置は、安全低水面以下150mm以内の高さにする。
  5. 鋼製ボイラーに比べ、腐食に強いが強度は弱い。

④ポンプ循環方式の蒸気ボイラーの場合、返り管の取付位置は、安全低水面以下150mm以内の高さにする。

h28a5次の文中の(  )内に入れる(A)及び(B)の語句の組合せとして、正しいものは~のうちどれか

「ボイラー胴の蒸気室の頂部に(A)を直接開口させると、水滴が混じった蒸気が取り出されやすいため、低圧ボイラーには、大径のパイプの上面の多数の穴から蒸気を取り入れ、蒸気流の方向を変えて分離した水滴を下部の穴から流すようにした(B)が用いられる。」

  1. A        B
  2. 給水内管    沸水防止管
  3. 給水内管    蒸気トラップ
  4. 給水内管    気水分離器
  5. 主蒸気管    沸水防止管
  6. 主蒸気管    蒸気トラップ

④ボイラー胴の蒸気室の頂部に主蒸気管を直接開口させると、水滴が混じった蒸気が取り出されやすいため、低圧ボイラーには、大径のパイプの上面の多数の穴から蒸気を取り入れ、蒸気流の方向を変えて分離した水滴を下部の穴から流すようにした沸水防止管が用いられる。

h28a6ボイラーに使用するブルドン管圧力計について、誤っているものは次のうちどれか。

  1. 圧力計は、原則として胴又は蒸気ドラムの一番高い位置に取り付ける。
  2. 圧力計と胴又は蒸気ドラムとの間に水を入れたサイホン管などを取り付け、蒸気がブルドン管に直接入らないようにする。
  3. 圧力計は、ブルドン管に圧力が加わり管の円弧が広がると、歯付扇形片が動いて小歯車が回転し、指針が圧力を示す。
  4. ブルドン管は、断面が真円形の管を円弧状に曲げ、その一端を固定し他端を閉じたものである。
  5. 圧力計のコックは、ハンドルが管軸と同一方向になったときに開くように取り付ける。

④ブルドン管は、断面が扁平な管を円弧状に曲げ、その一端を固定し他端を閉じたものである。

h28a7温水ボイラー及び蒸気ボイラーの附属品について、誤っているものは次のうちどれか。

  1. 水高計は、温水ボイラーの圧力を測る計器であり、蒸気ボイラーの圧力計に相当する。
  2. 温水ボイラーの温度計は、ボイラー水が最高温度となる所で、見やすい位置に取り付ける。
  3. 温水ボイラーの逃がし管には、弁又はコックを取り付ける。
  4. 暖房用蒸気ボイラーの真空給水ポンプは、返り管内を真空にして、返り管内の凝縮水を受水槽に吸引するとともに、ボイラーに給水するために用いられる。
  5. 温水暖房ボイラーの温水循環ポンプは、ボイラーで過熱された水を放熱器に送り、再びボイラーに戻すために用いられる。

③温水ボイラーの逃がし管には、弁又はコックを取り付けてはならない。温水ボイラーの逃がし管は安全装置なので常に開放する

h28a8ボイラーのエコノマイザについて、誤っているものは次のうちどれか。

  1. エコノマイザは、煙道ガスの余熱を回収して給水の予熱に利用する装置である。
  2. エコノマイザ管は、エコノマイザに使用される伝熱管である。
  3. エコノマイザを設置すると、ボイラー効率を向上させ燃料の節約となる。
  4. エコノマイザを設置すると、通風抵抗が減少し動力の節約となる。
  5. エコノマイザは、燃料性状によっては、低温腐食を起こすことがある。

④エコノマイザを設置すると、通風抵抗が増加し動力も増加する。エコノマイザや空気予熱器は一般に煙道に設けられるので抵抗が増加する

h28a9温水ボイラーの温度制御に用いるオンオフ式温度調節器(電気式)について、誤っているものは次のうちどれか。

  1. 温度調節器は、調節器本体、感温体及びこれらを連結する導管で構成される。
  2. 感温体内の液体は、温度の上昇・下降によって膨張・収縮し、ベローズ又はダイヤフラムを伸縮させ、マイクロスイッチを開閉させる。
  3. 感温体は、必ず保護管を用いて取り付けなければならない。
  4. 保護管内にシリコングリスなどを挿入して感度を良くする。
  5. 温度調節器は、一般に調節温度の設定及び動作すき間の設定を行う。

③感温体は、ボイラーに直接取り付ける場合と、保護管を用いて取り付ける場合がある

h28a10ボイラーのドラム水位制御について、誤っているものは次のうちどれか。

  1. 水位制御は、負荷の変動に応じて給水量を調節するものである。
  2. 単要素式は、水位だけを検出し、その変化に応じて給水量を調節する方式である。
  3. 2要素式は、水位と給水流量を検出し、その変化に応じて給水量を調節する方式である。
  4. 電極式水位検出器、蒸気の凝縮によって検出筒内部の水の純度が高くなると、正常に作動しなくなる。
  5. 熱膨張管式水位調整装置は、金属管の温度の変化による伸縮を利用したもので、電力などの補助動力を要しないので自力式制御装置といわれる。

③2要素式は、水位と蒸気流量を検出し、その変化に応じて給水量を調節する方式

h28a11ボイラーをたき始めるときの、各種の弁及びコックとその開閉の組合せとして、誤っているものは次のうちどれか。

  1. 主蒸気弁…………………………………………………………閉
  2. 水面計とボイラー間の連絡管の弁・コック………閉
  3. 胴の空気抜き弁………………………………………………開
  4. 吹出し弁・吹出しコック…………………………………閉
  5. 圧力計のコック………………………………………………開

②水面計とボイラー間の連絡管の弁・コックは開放する

h28a12ボイラーの蒸気圧力がある場合、水面計の機能試験を行うときの操作順序として、適切なものは~のうちどれか。ただし、AからDはそれぞれ次の操作をいうものとする。

  1. 蒸気コックを開いて蒸気だけをブローし、噴出状態を見て蒸気コックを閉じる。
  2. 水コックを開いて水だけをブローし、噴出状態を見て水コックを閉じる。
  3. ドレンコックを閉じて、蒸気コックを少しずつ開き、次いで水コックを開いて、水位の上昇具合を見る。
  4. 蒸気コック及び水コックを閉じ、ドレンコックを開いてガラス管内の気水を排出する。
  1. A→B→C→D
  2. B→A→C→D
  3. B→A→D→C
  4. D→B→A→C
  5. D→A→C→B
  1. 蒸気コック及び水コックを閉じ、ドレンコックを開いてガラス管内の気水を排出する。
  2. 水コックを開いて水だけをブローし、噴出状態を見て水コックを閉じる。
  3. 蒸気コックを開いて蒸気だけをブローし、噴出状態を見て蒸気コックを閉じる。
  4. ドレンコックを閉じて、蒸気コックを少しずつ開き、次いで水コックを開いて、水位の上昇具合を見る。

h28a13ボイラーの運転を停止し、ボイラー水を全部排出する場合の措置として、誤っているものは次のうちどれか。

  1. 運転停止の際は、ボイラーの水位を常用水位に保つように給水を続け、蒸気の送り出しを徐々に減少する。
  2. 運転停止の際は、ファンを止めた後、燃料の供給を停止し、石炭だきの場合は炉内の石炭を完全に燃え切らせる。
  3. 運転停止後は、ボイラーの蒸気圧力がないことを確かめた後、給水弁及び蒸気弁を閉じる。
  4. 運転停止後は、ボイラーの蒸気圧力がないことを確かめた後、ボイラー内部が真空にならないように、空気抜き弁を開いて空気を送り込む。
  5. ボイラー水の排出は、運転停止後、ボイラー水の温度が90℃以下になってから、吹出し弁を開いて行う。

最初にファンを停止するのは危険。まず最初に燃料の供給停止

h28a14油だきボイラーの手動操作による点火について、誤っているものは次のうちどれか。

  1. ファンを運転し、ダンパをプレパージの位置に設定して換気した後、ダンパを点火位置に設定し、炉内通風圧を調節する。
  2. 点火前に、回転式バーナではバーナモータを起動し、蒸気噴霧式バーナでは噴霧用蒸気を噴射させる。
  3. バーナの燃料弁を開いた後、点火棒に点火し、それをバーナの先端のやや前方上部に置き、バーナに点火する。
  4. 燃料の種類及び燃焼室熱負荷の大小に応じて、燃料弁を開いてから2~5秒間の点火制限時間内に着火させる。
  5. バーナが上下に2基配置されている場合は、下方のバーナから点火する。

バーナの燃料弁を開いた後、点火棒に点火し、それをバーナの先端のやや前方下部に置き、バーナに点火する。

h28a15ボイラーに給水するディフューザポンプの取扱いについて、誤っているものは次のうちどれか。

  1. メカニカルシール式の軸については、水漏れがないことを確認する。
  2. 運転前に、ポンプ内及びポンプ前後の配管内の空気を十分に抜く。
  3. 起動は、吸込み弁及び吐出し弁を全開にした状態で行う。
  4. 運転中は、ポンプの吐出し圧力、流量及び負荷電流が適正であることを確認する。
  5. 運転を停止するときは、吐出し弁を徐々に閉め、全閉にしてからポンプ駆動用電動機を止める。

起動は、吐出し弁を全閉、吸込み弁を全開にした状態で行い、ポンプの回転と水圧が正常になったら吐出し弁を徐々に開き、全開にする。

h28a16ボイラーの内面腐食について、誤っているものは次のうちどれか。

  1. 給水中に含まれる溶存気体のO2やCO2は、鋼材の腐食の原因となる。
  2. 腐食は、一般に電気科学的作用により生じる。
  3. アルカリ腐食は、高温のボイラー水中で濃縮した水酸化カルシウムと鋼材が反応して生じる。
  4. 局部腐食には、ピッチング、グルービングなどがある。
  5. ボイラー水の酸消費量を調整することによって、腐食を抑制する。

アルカリ腐食は、高温のボイラー水中で濃縮した水酸化ナトリウムと鋼材が反応して生じる。

h28a17ボイラー使用中に突然、異常事態が発生して、ボイラーを緊急停止しなければならないときの操作順序として、適切なものは~のうちどれか。ただし、AからDはそれぞれ次の操作をいうものとする。

  1. 主蒸気弁を閉じる。
  2. 給水を行う必要のあるときは給水を行い、必要な水位を維持する。
  3. 炉内及び煙道の換気を行う。
  4. 燃料の供給を停止する。
  1. A→B→D→C
  2. A→D→C→B
  3. B→D→A→C
  4. D→B→C→A
  5. D→C→A→B
  1. 燃料の供給を停止する。
  2. 炉内及び煙道の換気を行う。
  3. 主蒸気弁を閉じる。
  4. 給水を行う必要のあるときは給水を行い、必要な水位を維持する。

h28a18ボイラーのばね安全弁に蒸気漏れが生じた場合の措置として、誤っているものは次のうちどれか。

  1. 試験用レバーを動かして弁の当たりを変えてみる。
  2. 調整ボルトによりばねを強く締め付ける。
  3. 弁体と弁座の間に、ごみなどの異物が付着していないか調べる。
  4. 弁体と弁座の中心がずれていないか調べる。
  5. ばねが腐食していないか調べる。

ばね安全弁に蒸気漏れが生じた場合に、ばねを強く締め付けてはならない。ボイラーの安全弁は「最高使用圧力」になっているのでそれを締めるとその限度を超えてしまう

h28a19ボイラーにキャリオーバが発生する原因となる事項として、誤っているものは次のうちどれか。

  1. 蒸気負荷が過大である。
  2. 主蒸気弁を急に開く。
  3. 低水位である。
  4. ボイラー水が過度に濃縮されている。
  5. ボイラー水に油脂分が多く含まれている。

キャリーオーバーの発生する原因として、高水位がある
キャリオーバ(気水共発)とは、ボイラー水中に含まれる水滴や不純物が、蒸気とともにボイラー外に排出される現象。以下の障害が発生する

  • 蒸気の質の低下により、直接蒸気を使用する場合には製品品質に影響を与える
  • 蒸気系配管の腐食やスケール等の発生、ドレン回収時はボイラ水質にも影響する
  • 渇き度の低下により潜熱が減少し、蒸気使用量が増加する(エネルギーの損失)

h28a20ボイラーの清缶剤について、誤っているものは次のうちどれか。

  1. 軟化剤は、ボイラー水中の硬度成分を不溶性の化合物(スラッジ)に変えるための薬剤である。
  2. 軟化剤には、炭酸ナトリウム、りん酸ナトリウムなどがある。
  3. 脱酸素剤は、ボイラー給水中の酸素を除去するための薬剤である。
  4. 脱酸素剤には、タンニン、亜硫酸ナトリウム、ヒドラジンなどがある。
  5. 低圧ボイラーでは酸消費量付与剤として、塩化ナトリウムが用いられる。
低圧ボイラーでは酸消費量付与剤として、水酸化ナトリウム及び炭酸ナトリウムが用いられる。
塩化ナトリウムは、単純軟化法のイオン交換樹脂の再生剤として使われる

h28a21ボイラーの燃焼における一次空気及び二次空気について、誤っているものは次のうちどれか。

  1. 油・ガスだき燃焼における一次空気は、噴射された燃料の周辺に供給され、初期燃焼を安定させる。
  2. 油・ガスだき燃焼における二次空気は、旋回又は交差流によって燃料と空気の混合を良好にして、燃焼を完結させる。
  3. 微粉炭バーナ燃焼では、一般に、一次空気と微粉炭は予混合されてバーナに供給され、二次空気はバーナの周囲から噴出される。
  4. 火格子燃焼における一次空気は、一般の上向き通風では火格子から燃料層を通して送入される。
  5. 火格子燃焼における一次空気と二次空気の割合は、二次空気が大部分を占める。
  6. 火格子燃焼における一次空気と二次空気の割合は、一時空気が大部分を占める。

火格子燃焼における一次空気と二次空気の割合は、二次空気一時空気が大部分を占める。

h28a22重油に含まれる成分などによる障害について、誤っているものは次のうちどれか。

  1. 残留炭素分が多いほど、ばいじん量は増加する。
  2. 水分が多いと、バーナ管内でベーパロックを起こす。
  3. スラッジは、ポンプ、流量計、バーナチップなどを摩耗させる。
  4. 灰分は、ボイラーの伝熱面に付着し伝熱を阻害する。
  5. 硫黄分は、ボイラーの低温伝熱面に低温腐食を起こす。

水分が多いと、バーナ管内で熱損失・いきづき燃焼などの障害がある。ペーパーロックは重油の加熱をしすぎることによって油の蒸気が発生する現象。

h28a23ボイラーの熱損失のうち、一般に最も大きなものは次のうちどれか。

  1. 燃えがら中の未燃分による損失
  2. 不完全燃焼ガスによる損失
  3. 排ガス熱による損失
  4. ボイラー周壁からの放熱による損失
  5. ドレンによる損失

ボイラーの熱損失の原因は複数あるが、排ガス熱による損失がいちばん大きいと言われている

h28a24次の文中の( )内に入れるA及びBの語句の組合せとして、正しいものは~のうちどれか

「燃料を空気中で加熱し、他から点火しないで自然に燃え始める最低の温度を(A)という。(A)は、燃料が加熱されて(B)反応によって発生する熱量と、外気に放散される熱量との平衡によって決まる。」

  1. A       B
  2. 着火温度    中和
  3. 引火点     酸化
  4. 着火温度    還元
  5. 引火点     還元
  6. 着火温度    酸化

燃料を空気中で加熱し、他から点火しないで自然に燃え始める最低の温度を着火温度という。
着火点は、燃料が加熱されて酸化反応によって発生する熱量と、外気に放散される熱量との平衡によって決まる。

h28a25油だきボイラーにおける重油の加熱について、誤っているものは次のうちどれか。

  1. 粘度の高い重油は、噴霧に適した粘度にするため加熱する。
  2. 加熱温度が低すぎると、すすが発生する。
  3. 加熱温度が高すぎると、いきづき燃焼となる。
  4. 加熱温度が高すぎると、炭化物生成の原因となる。
  5. C重油の加熱温度は、一般に50~60℃である。

C重油の加熱温度は、80~105℃。A・B重油の加熱温度は50℃~60℃。

h28a26ボイラーの燃料の燃焼により発生するNOxの抑制装置として、誤っているものは次のうちどれか。

  1. 燃焼域での酸素濃度を低くする。
  2. 燃焼温度を低くし、特に局所的高温域が生じないようにする。
  3. 高温燃焼域における燃焼ガスの滞留時間を長くする。
  4. 二段燃焼法によって燃焼させる。
  5. 排ガス再循環法によって燃焼させる。

高温燃焼域における燃焼ガスの滞留時間を短くする。

h28a27ボイラー用気体燃料について、誤っているものは次のうちどれか。

  1. LNGは、天然ガスを産地で精製後、-162℃に冷却し液化したものである。
  2. 都市ガスは、一般に天然ガスを原料としている。
  3. 都市ガスは、液体燃料に比べてNOxやCO2の排出量は多いが、SOxは排出しない。
  4. LPGは、都市ガスに比べて発熱量が大きい。
  5. 液体燃料ボイラーのパイロットバーナの燃料は、LPGを使用することが多い。

都市ガスは、液体燃料に比べてNOxやCO2の排出量は少なく、SOxは排出しない。

h28a28ボイラーの油バーナについて、誤っているものは次のうちどれか。

  1. 圧力噴霧式バーナは、油に高圧力を加え、これをノズルチップから炉内に噴出させて微粒化するものである。
  2. 戻り油式圧力噴霧バーナは、単純な圧力噴霧式バーナに比べバーナ負荷調整範囲が広い。
  3. 高圧蒸気噴霧式バーナは、比較的高圧の蒸気を霧化媒体として油を微粒化するもので、バーナ負荷調整範囲が広い。
  4. 回転式バーナは、カップの内面で油膜を形成し、空気用ノズルからの空気を高速回転させ油を微粒化するものである。
  5. ガンタイプバーナは、ファンと圧力噴霧式バーナを組み合わせたもので、燃焼量の調整範囲が狭い。

回転式バーナは、回転軸に取り付けられたカップの内面で油膜を形成し、遠心力により油を微粒化すものである。

h28a29ボイラーの液体燃料の供給装置について、誤っているものは次のうちどれか。

  1. 燃料油タンクは、用途により貯蔵タンクとサービスタンクに分類される。
  2. サービスタンクには、油面計、温度計、自動油面調節装置などを取り付ける。
  3. サービスタンクの貯油量は、一般に最大燃焼量の24時間分以上である。
  4. 油ストレーナは、油中の土砂、鉄さび、ごみなどの固形物を除去するものである。
  5. 油加熱器には、蒸気式と電気式がある。

サービスタンクの貯油量は、一般に最大燃焼量の2時間分以上とする。

h28a30ボイラー用ガスバーナについて、誤っているものは次のうちどれか。

  1. ボイラー用ガスバーナは、ほとんどが予混合燃焼方式を採用している。
  2. センタータイプガスバーナは、空気流の中心にガスノズルがあり、先端からガスを放射状に噴射する。
  3. リングタイプガスバーナは、リング状の管の内側に多数のガス噴射孔があり、空気流の外側からガスを内側に向かって噴射する。
  4. マルチスパッドガスバーナは、空気流中に数本のガスノズルがあり、ガスノズルを分割することでガスと空気の混合を促進する。
  5. ガンタイプガスバーナは、バーナ、ファン、点火装置、燃焼安全装置、負荷制御装置などを一体化したもので、中・小容量ボイラーに用いられる。

ボイラー用ガスバーナは、ほとんどが拡散燃焼方式を採用している。予混合燃焼方式は逆火の危険性があり、小容量の主バーナ・点火バーナで使用される

h28a31 ボイラーの伝熱面積の算定方法として、法令上、誤っているものは次のうちどれか。

  1. 水管ボイラーの耐火れんがでおおわれた水管の面積は、伝熱面積に算入しない。
  2. 水管ボイラーのドラムの面積は、伝熱面積に算入しない。
  3. 煙管ボイラーの煙管の伝熱面積は、煙管の内径側で算定する。
  4. 貫流ボイラーの過熱管の面積は、伝熱面積に算入しない。
  5. 立てボイラー(横管式)の横管の伝熱面積は、横管の外径側で算定する。

水管ボイラーの耐火れんがでおおわれた水管の面積は、伝熱面積に算入する

h28a32鋼製ボイラー(貫流ボイラー及び小形ボイラーを除く。)の安全弁について、法令上、誤っているものは次のうちどれか。

  1. ボイラー本体の安全弁は、ボイラー本体の容易に検査できる位置に直接取り付け、かつ、弁軸を鉛直にしなければならない。
  2. 伝熱面積が50㎡を超える蒸気ボイラーには、安全弁を2個以上備えなければならない。
  3. 水の温度が120℃を超える温水ボイラーには、安全弁を備えなければならない。
  4. 過熱器には、過熱器の入口付近に過熱器の圧力を設計圧力以下に保持することができる安全弁を備えなければならない。
  5. 過熱器用安全弁は、胴の安全弁より先に作動するように調整しなければならない。

過熱器には、過熱器の出口付近に過熱器の圧力を設計圧力以下に保持することができる安全弁を備えなければならない。

h28a33ボイラー(小型ボイラーを除く。)に関する次の文中の( )内に入れるA及びBの語句の組合せとして、法令上、正しいものは~のうちどれか。

「所轄労働基準監督署長は、(A)に合格したボイラー又は当該検査の必要がないと認めたボイラーについて、ボイラー検査証を交付する。ボイラー検査証の有効期間は、(B)に合格したボイラーについて更新される。」

  1. A         B
  2. 落成検査    使用検査
  3. 落成検査    性能検査
  4. 構造検査    使用検査
  5. 構造検査    性能検査
  6. 使用検査    性能検査

所轄労働基準監督署長は、落成検査に合格したボイラー又は当該検査の必要がないと認めたボイラーについて、ボイラー検査証を交付する。ボイラー検査証の有効期間は、性能検査に合格したボイラーについて更新される。

h28a34法令上、ボイラー技士でなければ取り扱うことができないボイラーは、次のうちどれか。

  1. 伝熱面積が14㎡の温水ボイラー
  2. 伝熱面積が4㎡の蒸気ボイラーで、胴の内径が800mm、かつ、その長さが1500mmのもの
  3. 伝熱面積が30㎡の気水分離器を有しない貫流ボイラー
  4. 伝熱面積が3㎡の蒸気ボイラー
  5. 最大電力設備容量が60kWの電気ボイラー

ボイラー技士でなくとも取り扱える小規模ボイラーは、以下の基準に適合するもの

  1. ①胴の内径が750mm以下で、かつ、その長さが1300mm以下の蒸気ボイラー
  2. ②伝熱面積が3㎡以下の蒸気ボイラー
  3. ③伝熱面積が14㎡以下の温水ボイラー
  4. ④伝熱面積が30㎡以下の貫流ボイラー(気水分離器を有するものにあっては、当該気水分離器の内径が400mm以下で、かつ、その内容積が0.4m^3以下のものに限る。)
  5. ⑤最大電力設備容量が60kW以下の電気ボイラー(伝熱面積が3㎡以下の蒸気ボイラーと同等)

2は①②の基準を超えており、小規模ボイラーではない。取り扱いに二級ボイラー技師の資格が必要

h28a35法令上、起動時にボイラー水が不足している場合及び運転時にボイラー水が不足した場合に、自動的に燃料の供給を遮断する装置又はこれに代わる安全装置を設けなければならないボイラー(小型ボイラーを除く。)は、次のうちどれか。

  1. 煙管ボイラー
  2. 炉筒煙管ボイラ-
  3. 自然循環式水管ボイラー
  4. 貫流ボイラー
  5. 立てボイラー

貫流ボイラーは、圧力変動が起きやすく、ボイラー水が不足した場合に、自動的に燃料の供給を遮断する装置又はこれに代わる安全装置が必要

h28a36ボイラー取扱作業主任者の職務として、法令に定められていない事項は次のうちどれか。

  1. 圧力、水位及び燃焼状態を監視すること。
  2. 急激な負荷の変動を与えないように努めること。
  3. 1日に1回以上、安全弁の吹出し試験を行うこと。
  4. 低水位燃焼しゃ断装置、火炎検出装置その他の自動制御装置を点検し、及び調整すること。
  5. 排出されるばい煙の測定濃度及びボイラー取扱い中における異常の有無を記録すること。

1日に1回以上、水面測定装置の機能試験を行うこと。

h28a37ボイラー(小型ボイラーを除く。)の附属品の管理のため行わなければならない事項として、法令上、誤っているものは次のうちどれか。

  1. 圧力計の目もりには、ボイラーの最高使用圧力を示す位置に、見やすい表示をすること。
  2. 蒸気ボイラーの常用水位は、ガラス水面計又はこれに接近した位置に、現在水位と比較することができるように表示すること。
  3. 圧力計は、使用中その機能を害するような振動を受けることがないようにし、かつ、その内部が100℃以上の温度にならない装置を講ずること。
  4. 燃焼ガスに触れる給水管、吹出管及び水面測定装置の連絡管は、耐熱材料で防護すること。
  5. 温水ボイラーの返り管は、凍結しないように保温その他の措置を講ずること。

圧力計は、使用中その機能を害するような振動を受けることがないようにし、かつ、その内部が80℃以上の温度にならない装置を講ずること。

h28a38法令上、ボイラー(小型ボイラーを除く。)の変更検査を受けなければならない場合は、次のうちどれか。

  1. ボイラーの空気予熱器に変更を加えたとき
  2. ボイラーの給水装置に変更を加えたとき
  3. ボイラーの過熱器に変更を加えたとき
  4. 使用を廃止したボイラーを再び設置しようとするとき
  5. 構造検査を受けた後、1年以上設置されなかったボイラーを設置しようとするとき

付属設備はエコノマイザ、過熱器のみ変更検査の対象になる。変更検査の対象は以下
①胴、ドーム、炉筒、火室、鏡板、天井版、管板、管寄せまたはステー
②附属設備(エコノマイザ、過熱器に限る)
③燃焼装置
④据付装置

h28a39ボイラー(小型ボイラーを除く。)の定期自主検査における項目と点検事項との組合せとして、法令上、誤っているものは次のうちどれか。

  1. 項目       点検事項
  2. 燃料送給装置………損傷の有無
  3. 火炎検出装置………汚れ又は損傷の有無
  4. 燃料しゃ断装置……機能の異常の有無
  5. 給水装置……………損傷の有無及び作動の状態
  6. 水処理装置…………機能の異常の有無

火炎検出装置→機能の異常の有無

h28a40ボイラー(移動式ボイラー、屋外式ボイラー及び小型ボイラーを除く。)を設置するボイラー室について、法令上、誤っているものは次のうちどれか。

  1. 伝熱面積が5㎡の蒸気ボイラーは、ボイラー室に設置しなければならない。
  2. ボイラーの最上部から天井、配管その他のボイラーの上部にある構造物までの距離は、原則として1m以上としなければならない。
  3. ボイラー室には、必要がある場合のほか、引火しやすい物を持ち込ませてはならない。
  4. 立てボイラーは、ボイラーの外壁から壁、配管その他のボイラーの側部にある構造物(検査及びそうじに支障のない物を除く。)までの距離を原則として0.45m以上としなければならない。
  5. ボイラー室に、障壁設置等の防火措置を講じることなく燃料の重油を貯蔵するときは、これをボイラーの外側から2m以上離しておかなければならない。

ボイラーの最上部から天井、配管その他のボイラーの上部にある構造物までの距離は、原則として1.2m以上としなければならない。