伝道の書の追記
私は地上で労したすべての労苦を憎んだ。
後から来る者に、築き上げた財産を残さねばならない。
それが愚者であるか、賢者であるか、だれが知り得よう。
恐れるな。
お前がどれだけ富を築き、名声を得ても、
終わりの日には、何一つもって行くことはできない。
みな先祖たちと共に、暗闇に屠られる。
人はその栄華の中にあっても、悟りがなければ、滅びうせる獣に等しい。
解説
ネットのどこで見つけたか分からない詩だが、私が若干改変した
AIに聞いたところ
前半:伝道の書 2章18–19節
後半:詩篇49篇17–21節
の融合再構成された詩だと回答された
富と名声を集められるのは、人類の普遍的な夢
地上の限られた人間だけがかなえられる
だがそんな彼らも、後継に築き上げた富を残すことに疑心暗鬼
それに対して恐れるなという
死ぬときには何も持っていけないから、あきらめよ
そうやって先人たちは屠られてきたのだ
最後にいくら人生栄華を満喫しようと、悟りがなければ
滅び失せる獣になると忠告する
人生には理解できない、断絶された相反のレイヤーがある
生きているうちは富と名声を集め、突出するこそ幸せ。
その後年老いて死に、集めた財宝も水泡に帰す。
つまり生きているうちは、幸せを得るため、選択を繰り返し蓄財する
そのあと死んで、万人に死の平等と孤独が強制される
それを死なないように解決するのは、どんな偉人でも無理
その相反しすぎたパラドックスを、人間が知能で理解するのも不可能
ひとえに知能ではなく、悟りによって、体得するしかあるまい
たぶんこの伝道の書の追記は、人によって読んだ感情は異なる
富める者にとっては悲しいし、貧しいものにとっては平穏を得られる