世界は新しい宗教に統一される

メシア(救世主)的発想だが、21世紀、世界は新しい宗教によって統一される
この現代社会では、無神論、それか我々のような伝統派(クリスマスや正月といった記念行事だけ行う)が大半である
この傾向は今後も続き、宗教はどんどんその影響力を弱めていくだろう
しかしそんな現代社会で、ひとつだけ、世界を確実にざかんする宗教がある

人類を統一する最後の宗教、「科学」

科学は人類の英知の蓄積生み出した宗教である
科学の誕生は革新的なものではなく、既存の宗教の延長線上にあり、まったく異質なものではない
キリストやイスラム教が打ち立てた、規律、道徳によって、安定した社会基盤ができ、それによって科学が生まれる地盤ができたのだ
科学は既存の宗教の子供のようなもので、ちょうどユダヤ教→キリスト教orイスラム教が誕生したのと同様である

科学と宗教は水と油のような関係で、科学は絶対に宗教とは違う、と思われるかもしれない。
しかし科学と宗教が対立し、お互いに争うのはむしろ当然なのだ
既存の宗教同士でも、異なる宗教同士では、対立や争いを生み出すほうがずっと多い
お互いにしきたりや価値観が異なり、また利益や地位の対立、信者の獲得があるので当然だろう

科学は神はいないといい、そのしきたりや風習を非合理的だと批判している。
また聖職者より科学者のほうが社会にとって有益だといい、彼らより高い地位と報酬を用意している。
ほかの宗教の神を批判し、その文化や権力者たちを否定しているのは、既存の宗教と同じである

科学は多神教と相対する価値観をもっており、無神論の宗教である
科学は無から宇宙が創生された(ビッグバン)といい、神がいるという決定的な証拠が見つからないという
つまり科学という宗教は、神はいないか、無の存在だと教えている
無神論であるがゆえ、今まで宗教だと思われてこなかったのだ

なぜ現代人が神や宗教を信じないかといえば、それは科学という宗教という存在がすでに根付いているからだ
我々現代人たちは神を信じる宗教を捨て、神を信じない科学を信仰している。
たとえば複数の宗教を信仰する人間は、いるが少数派である。
人間たちは科学という新しい宗教を信仰しているから、古い宗教にはもう改宗しないのである

あえて言うが、科学と宗教がお互いに否定するのは誤りである
宗教という地番がなければ、科学は生まれなかった
そして宗教にとって、科学は子供なのだ。
お互いにいがみ合い、対立することはあっても、親しい肉親であることに変わりない
いまでは先端のテクノロジーで歴史的宗教物の発掘と解明、保全が行われているが、
コレが宗教と科学のあるべき関係であり、お互いに対立するのは過去の時代になっている

科学が偉大な神の声である理由

一つ目に科学は我々に多くの奇跡を見せてきた。
どれほどの奇跡かといわれれば多すぎて答えに困るが、地球に人口が60億人もすめるようになったのは、科学という偉大な力のおかげある
世界中の多くの人間たちは、科学があるから、命をつないでいるといって良い
モーゼやイエス、偉大な預言者たちは奇跡を行ったとされるが、科学も多くの奇跡を行っている
その力を信じない、否定するのは、むしろ神の声を聞くことができない、愚かものである

二つ目にモーゼの予言、神の声を聞かなければという一説がある
そのあと隣国に脅かされ、民族はばらばらに四散すると続いている
これは科学にまったく当てはまる。
国の科学力が発展しなければ、産業は衰え、隣国の軍事力に脅かされる
いまイスラエルが安泰なのは、科学という神の声を追求し続けた結果である
イスラエルの産業と軍事力は有名である。
科学という神の力のおかげで、ユダヤの国イスラエルは再興できたのだ

最後に科学はいずれ世界中で信仰される宗教になるのは確実ということだ
イスラム、ヒンドゥー、キリスト、世界には三大宗教と呼ばれるとても有力な宗教がある
しかしどれも世界中で信仰される可能性は皆無で、また宗教の勢力は年々おとろえている
それとは対照的に科学は年々勢力をましている
世界は言語ですら統一されることはない
しかし唯一科学だけは、世界で統一された共通の宗教となる

信じるものは救われる

科学はまことの神の声である。コレを信じるものは救われる
今まで既存の宗教は、いもしない神々に祈りを強要してきた
しかしそれに益があっただろうか?病気がなおるか?目の前の問題が解決したか?
一方科学はどうか?医者の言うことを信じ、科学のエキスパートになって、要職につければ益がある
そして科学を信じないのであれば、その恩恵にあずかれず、時代に取り残されるであろう

サプライズはない

科学が我々を救う宗教である、というのは平凡な回答である。
我々の目の前にすでに科学の産物である、電化製品はあふれている
これらの家電が奇跡や祟をおこすことはない

結局のところ世界に終末が訪れて、天使と悪魔が降りてくるようなサプライズはないわけだ
万能な科学が自分を救ってくれる神がいないといって、それを信じることができるだろうか?
苦しむものたちはそんな凡庸で、救いようのない回答を信じることができまい

かつてユダヤ人たちが、イエスをメシアだと信じられなかったように、
我々も科学が神の声だと信じることはできないのだ
ユダヤ人たちはメシアはイスラエルを力によって取り返せる人物に違いないと思い、無抵抗な平和主義者であるイエスが神だと想像できなかった
私の目の前にはいまノートパソコンがある。この小さな端末が、よもや神の姿だとは誰も想像しまい