ライトノベルの問題点
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ライトノベルの始祖はスレイヤーズ。スレイヤーズが何が画期的かというと、
- 主人公が最初から最強
- 敵やライバルの驚異が乏しい
- ファンタジー
- 目的性が乏しい
以上の要素はリアリティが乏しく、いかにもご都合主義だが、読者がストレスが感じない。
また作者も話を書きやすいというメリットがある。これがライトノベルの条件で、書きやすい上に読者にうけて、いいことづくめだった
近年なろう系やライトノベルが出版業界の主流になったのは、ストレスフリーなコンテンツを求めている。かつ量産が可能なのが理由だろう
クオリティを上げられない
ただし近年ラノベやなろうの欠点が浮き彫りになりつつある。素人でもかけるので、ラノベが多すぎる。LLMに模倣されやすい。かといってシナリオのクオリティを上げることができないのがラノベなのだ
シナリオ自体のクオリティを上げるというのはどういうことなのか?それは物語の整合性やリアリティを高めることだ。
- 幅広い年齢層、職種や人種が活躍する
- 敵やライバルが強くて主人公が苦戦する
- 世界がシビアで主人公が目標に沿って行動することが求められる
- 他人が個性的で、なかなか打ち解けてくれない
- リソースや負傷がシビアに描写される
こういう要素を突き詰めていくと、シナリオの完成度は向上する。しかしストレスがたまり対象年齢が向上。ライトノベルから一般小説のカテゴリに入り、逆に売れなくなってしまう
よって原作と原作家のクオリティは頭打ちなので、映像化のクオリティを上げるしかない。
キャラクター性が乏しい
ラノベは売れやすいが、コンテンツビジネスとしては普遍的な欠点が一つある。キャラクターの個性が弱い。
読者や作者は皆、キャラクターは個性的だと喧伝する。だがキャラクターの印象が薄いという明確な特徴がある
- 売り上げに対して、キャラクターが語られることが少なすぎる。
- 敵やライバルが不在なので、主人公以外の見せ場が乏しい
- ゲームの売り上げで明確にそれが表れており、キャラガチャの売り上げがすぐに消沈する
この欠点はゲーム化において顕著で、敵やライバルがいないので、ゲームが難しい。さらにラノベは知名度のわりに、ゲームコンテンツの売り上げが伸びないという明確な傾向がある
これはラノベコンテンツの限界で、量産しやすく売れる。代わりにキャラクター性が乏しいので、メディアミックスで稼ぐことができないという制約がある
量産されやすい
ラノベは売り上げが膨大で、ユーザーレビューの評価も満点をばかり。それにより日本の最上位のコンテンツの扱いで、人間しかかけないと認識されている
しかし現実はそうでもない。制約や整合性が求められない三流文学なので、素人でも書くことができる。
LLMでも模倣できるので、作家と作品の供給が多すぎる。そしてそれほどラノベ市場のパイはないので、読者の取り合いが激しくなるばかりだ
本来であればラノベ作家から卒業し、一般小説に転向しないとならない。そして作家性や原作の整合性を高めるのが望ましいだろ。だがパイ自体が存在せず、作家も読者も卒業して戻ってこないのが現状だ
LLMに模倣可能
LLMの生成AI小説は所詮三流。ガワや表現は立派だか、シナリオの整合性やリアリティがかけている。肝心なところでバイオレンスやセンセーショナルな表現ができないので、最後に盛り上がりに今一つ欠ける
一方ラノベはもともと三流で、リアリティや整合性が求められない。そのため生成AI小説とクオリティが同等で、見分けることができない
これは脆弱性に該当する部分で、原作がLLMに置き換えられ、奪われてしまうリスクと認識できる
すでにイラストの世界は生成AIに次々と代替されているが、ラノベもされていく可能性は十分にある
売れているから優れているわけではない
そしてコンテンツ産業とその利用者に致命的な誤解があると感じる。売れてる作品=クオリティが高い、というわけではない。
ラノベのような大衆小説は流行もので、売れる条件はクオリティではなく、運とか偶然の要素が大きい。たまたま売れる要素がはいっていたとか、たまたま注目を浴びたとかそんなものだ
そうなるとラノベをヒットさせるには、ネームバリューや数うちゃ上がるが比重が大きくなる。練度やクオリティを高めれば売り上げが望めるわけではなく、再現性や将来性に乏しい欠点がある
高評価なのに直ぐ打ち切り
2020年代あたりから、タイトルが長いなろう系作品がランキングトップを占めるようになった。それに伴い売り上げの短命化が始まった
なろうやカクヨムでランキングトップの作品を出版し、映像化するのが通例。しかしamazonでも最高評価なのに、あまり売り上げが伸びない。すぐに打ち切られてしまうという現象が起こり始めた
出版社側もどうせすぐに打ち切られるのがわかってるので、低品質な映像化で稼ぐのが常識的になった
一見収益性の高いコンテンツビジネスモデルに見えるが、打ち切られるペースがどんどん早まっている。
もっとコストをかけてメディアミック可能な、ロングヒット作を生み出したいのに、できないという状況に陥っている
原作のクオリティが下がっており、すぐに飽きられてると分析推測できる。しかし作品自体の人気は文句のつけようがなく、すい星のごとくランキングを駆け上がり、最高評価のまま即打ち切られる。そういう真逆の販売推移をたどっている
ある意味web小説サイトの人気作の安売りのような状況になっている。なろうやカクヨムのランキング上位作なんて、人気のわりに対して売れないのだ