NRO(Novel Recommendation Optimization)-web小説 コラム|harano

NRO 小説サイト上位表示アルゴリズム

2025年11月28日 更新

NROとは

googleにはSEO(検索エンジン最適化)という不可欠な検索上位表示法が存在する。一方なろうやカクヨムのようなweb小説サイトにも、NRO(Novel Recommendation Optimization)が存在する。

SEOと同様NROは超重要で、これの攻略こそランキング入りの最適解となる

NROの要旨は以下のものになる

初動アルゴリズム

web小説サイトは新規作にアドバンテージとして露出を増やす。この初動でPVやブックマークをもらうと、この小説は価値があると判断され上位表示される

web小説サイトにおいて、この初動ブーストは非常に重要。ロケットの打ち上げのように成功に直結する。 一方この打ち上げに失敗すると、埋没し0PVに転落する

具体的に新規アカウントを作って、新規小説を投稿。その際事前に書きためをしておいて、毎日夜8時に規則的に投稿する

小説序盤にざまあや追放など、読者に受けるイベントを盛り込む

初動のPVを伸ばすにはSNSの宣伝や、多重アカウントによる不正ブーストが使われる。

多重アカウントを使ったブクマや自演コメントは効果的すぎるため、運営が多重アカウントを監視ししている。ひとえにXみたいに電話番号認証を導入すればいいが、すでに改革に乗り出せない状況にある

初動ブーストに失敗した場合、登り目がないとして、小説のうちきりか再投稿を検討する

DTR(滞在時間)

小説の読書時間は重要な指標で、NROの評価項目となる。具体的に改行を入れまくって読むのに時間がかかるようにする。

どうでもいいような会話やモノローグで文字数を稼ぐなど

キーワードスタッフィング

SEOと同じで、興味があるキーワードを過剰に盛り込む。

タイトルとあらすじに、クリックしてもらうためのキーワードをちりばめるのが必須。これは日本独自の傾向といえる

”追放、令嬢、貴族、俺、ました、転生”などクリックしてもらうためのキーワードには傾向がある

更新されないNRO

NROはSEOと違ってほとんど更新されていない。それゆえブログブームのブラックハットSEOのようなもので、小説サイトも似たようななろう系しか上位に表示されなくなった。

テンプレートと呼ばれるなろうや令嬢が超有利。序盤に没落とざまあを持ってくるので、クリックされやすく打ち上げが成功しやすい

逆にテンプレ以外の作品はNROに嫌われるので、浮上が難しくなっている。昔の有名作品は、ライバル争い自体が少なく、クオリティ勝負に持ち込めるので有利だった

このNROのおかげでランキング上位はテンプレ作品ばかりになり、それによりコミカライズされるのも、似たようななろうや令嬢ばかりになった

NRO改善策

2025に入ってLLMのおかげで、投稿される小説が爆増した。似たような小説なんていくらでもあるので、例外的な作品が発掘できない

上位表示されるのは常にランキング狙いの小説ばかりになり、ユーザーに飽きられるようになった

この問題はブログブームと類似の経過だとみている。ブラックハットSEOのブログ記事が大量生産され、碌なページが見つからなくなった。

そこでgoogleはSEOを更新して、悪質なサイトを駆逐していったのだ。よってNROの更新もSEOに倣うべきだ

具体的に一つ目に、web小説は一つのジャンルに特化すること。たとえば追放ものであれば、追放もののエピソードだけで完結させる。逆に恋愛やスローライフでエピソードを水増しした場合、キーワードの適合度を下げてしまう

クリックベイト(キーワードの盛り込みすぎ)にペナルティを下す。日本のweb小説はタイトルを膨大にして、クリックしてもらうキーワードを詰め込む。これに対して、キーワードが分散しているので、上位表示できなくする

エピソードが多すぎる小説にはペナルティを下す。日本の人気web小説は人気が出ると、恋愛やスローライフでエピソードを水増ししようとする。これに対して元々恋愛小説なら、恋愛以外のエピソードを投稿すれば、小説のクオリティを下げていると判定する

以上のような項目がSEOに倣ったNROの更新である。これによって小説のクオリティが低いと判断し、上位表示させないようにするのだ

ただしNROの更新は莫大な費用が掛かるため、web小説サイトにそれほどの開発力があるか疑問。

正直なところGoogleがweb小説に対して、SEO的な観念でクオリティレーティングを行うべきだと思う。しかしGoogleはWeb小説は、利益にならないとして、検索アルゴリスムの対象にするつもりはないようだ