2023年3月10日(2023年6月30日執筆

ヤマダ電機のデジタルサポートスタッフの仕事内容をなるべく具体的に書く。

まず私は販売接客スタッフをやるように言われたので、サポート業務の経験は少ない

ヤマダ電機では年配や家族連れなどパソコンに詳しくない層がパソコンを購入する。

そういった層はパソコンにウィルスが感染した、インターネットにつながらない、メールの使い方がわからない、といった理由で来店してくる

もしくは最初のwindows11のセットアップやマイクロソフトアカウントの取得、ウィルスソフトのインストールの方法がわからない、ということでヤマダ電機の有料サポートを受けに来る

ウィルスに感染した、というのが最も多い。実際はブラウザポップアップスパムサイトに引っかかっただけで、実際にウィルスにかかった例は自分は見たことがない

これを見ている人はそんなの簡単に直せる、金を払うなんてばかばかしいと思うだろう

デジサポの仕事の難しさは、直せば金になるという単純なものではない。パソコンを預かって、客に状態と免責の説明をして、見積もりを発行して、パソコンを預かって、見積もり通りの手順で依頼された状態にして、料金を頂戴しなければならない

客のパソコンを触るというのは、実は細心の注意を払わなければならない。

例えばわずかに設定を変えてしまったり、MSのアカウント登録を間違えたりすると、客にそのことを謝罪してもとに戻さなければならない

客のパソコンを操作することは、賠償しなければならない可能性がある出来事がいくつもある

実は客が持ってきたノートパソコンの電源を入れるだけでも危険で、いきなりショートして損害賠償を求められる、という稀なケースも存在する

なのでパソコンの状態を拝見しますので、パソコンの電源を入れてくださいますか?とお伺いを立てなければならない。しかし指示通りパソコンの電源を入れたところ、ショートした、などと賠償を求めてくる客もいる。

そのため、例えばブラウザポップアップスパムを元に戻すだけでも、わざわざ免責事項の10条を一から説明して、免責書類にサインしてもらわなければならない

本当に面倒なことで、客は待ってるのにいちいち説明してる暇はない。免責事項について説明したら、そんな書類にサインしなきゃならないなんて聞いてない、厚かましすぎる、と文句を言う客もいる。

またブラウザの操作を教えてほしいとか、windwosのショートカットの作り方教えてほしいといった、簡単な操作説明も、ただでやってしまったら業務にならない。本来であればいちいち見積もりをだして、10分いくらでうけたまりますよ、といって請求書を発行しなければならない

そしてサポートの料金って客に高額な請求をすることになるので、その分だけ注意を払わなければならない。大金払うからには、それに見合った説明、サポート、サービスを提供しなければならない

デジサポの特に重要な仕事は、サービスの見積もりである。ヤマダのトータルサポートのページにサービス一覧があるが、どれが必要か客と販売員に答えなければならない。

販売員にもパソコンを購入されるお客様にどういったサービスがあって、いくらかかるのか提示する場合がある。その場合はサポートに聞かないとわからない。そもそもサービスの説明と実行はサポートの仕事なので

めったにやらないサービスもあるが、膨大な数あるので一通り把握するだけでも大変

たとえば客が新規にパソコンを購入するか、トラブル診断に来たとき、どういったサービスが必要か説明して、いくらかかるか提示する必要がある

客との商談中にテーブルでカタログでサービスを見ながら、サービス名と料金を手書きして渡すのは本当に難しい

せめて座りながらノーパソで列挙するか、タブレット計算して客に見せるだけならかなり楽なんだが、体育会系のヤマダがそんな便利なことをするはずがない。基本的に古風な会社なので、お客様の前ではたちっぱで、なんでも紙とペンで手書きである

デジサポもパソコン販売員も、パソコンの知識は高いが、それでもデジサポの業務のほうがずっとしんどいと答えるほど

なおヤマダデンキは全国各地にあるが、大体デジサポの業務内容は統一されてると思われる