限られたエピソード

生成AIに小説を書かせる理由は、エピソードの生産にある
逆に言えばみんなエピソードかけないから、生成AIを使っている
実はweb小説とその設定は星の数ほどあるが、
エピソードのバリエーションはそれほどない
シナリオライティングというプロの技術を学んでいないとエピソードにならないのだ

よって生成AIにエピソードを書かせてもそのうち枯渇する
そののちループのように、似たようなエピソードが繰り返される
これが生成AI小説の限界に当たる
解決するには、打ち切って別の小説を生成する必要がある

GPT5は海外のweb小説サイトからもエピソードを収集しており
プロが思うよりもはるかにエピソードのストックはある
ただし日本のweb小説は、主人公が出てこないエピソードは使えないので
バリエーションは狭まる

一方seaartはそれを上回るエピソードのストックがある
連続性もあるし、明らかに素人のweb小説よりクオリティは高い
しかし商業小説から学習した疑いが濃厚の違法AIだ

web小説において、新たなエピソードバリエーションの追加は期待できない
類似小説が多すぎて、特異なものを発掘するのはAIにも困難だ

一方水増しエピソードであれば、AIもユーザーも無限に作れる
主人公の独白のみ、ヒロインとのなれ合いのみ
特にこれといった重要な出来事がないエピソード
AIに聞いたところ、Stasis Arc(停滞章)というそうだ
日本のweb小説は、これで話数と更新頻度を稼ぐのが定番

種類 内容 目的・特徴
夢想型(Dream Episode) 主人公が夢・幻覚・想像の中で行動 現実逃避・伏線・心理表現に用いられる
日記型(Diary Episode) その日の出来事を淡々と振り返る 感情整理・内面描写・語りの間延び
馴れ合い型(Slice-of-Life) 登場人物同士の会話だけで進む キャラ人気維持・読者休息回
停滞型(Stasis Arc) 目的が進まず心情だけ進展 “日常の中の停滞”によるリアリティ演出
メタ型(Meta Reflection) 主人公が物語構造そのものに言及 web小説的自意識回・AI生成で頻出

一方そういった廉価エピソードとは逆に、貴重なエピソードがある
完結エピソードとよばれ、テーマと起承転結が盛り込まれ、完結するエピソード

種類 特徴 構成 AI的コスト 読者的価値
廉価エピソード(Low-Value Episode) 独白・会話・日常・夢などで構成される 起承転結が不明確、進行も停滞 低(テンプレ展開・再構成可能) 一時的共感・ノイズ的快楽
貴重エピソード(High-Value Episode) テーマが明確で、物語全体に影響する 起承転結が完結し、主題が進展 高(因果構造を理解する必要) 記憶に残る・物語の核心を形成

小説自体が完結するプロットは、完結プロットと呼ばれもっと貴重になる
元々web小説は完結しないのが普通なので、完結プロット自体滅諦にない
商業小説から学習するしかない