生成AI小説作成ガイド
更新
GeminiやGPTなどのLLMには生成AIを作る機能がある。これを活用した小説の作成方法の手順
プロットから、小説本文を出力
従来の小説は本文と後書きで構成されている。
一方生成AI小説は、小説全体のプロット(txtやxlsx)を作り、それをもとにLLMに小説本文を出力させる。設計図(プロット)から、小説本文を出力するのが基本
生成AI小説は、小説本文より、LLM読解用のプロットの方が重要。プロットがあれば臨機応変に改変でき、小説本文を量産できるので。一方小説本文からでは、プロットを作り上げることができない
そのため生成AI小説において、プロット(設計図)が上位で、小説本文は下位だと見なせる。
そういう小説の設計図を作りたくない人は、LLMはアシスタントにとどめ、従来型の小説を書いたほうが良い。
そういうプロットがどれくらい必要かも臨機応援。短編ならtxtファイル一つで全部の必要なテキストを網羅できるが、長編だとexcelシートも複数用意したほうが管理しやすい。
情報処理の世界で、各自やりやすいように、各テキストファイルを作るしかない
作る予定のファイル
以下のファイルはLLMにアップロード可能で、geminiなども解読できる
| 拡張子 | 形式 | エディタ |
|---|---|---|
| .txt | テキスト | メモ帳など |
| .mb | markdown | メモ帳やマークダウンエディタ |
| .xlsx | テーブル | excel |
| 画像 | 画像 | photoshopなど |
10万文字を超えるテキストなどもアップロード可能。しかし1万文字を超えると、ハルシネーションという深刻な問題が起こる。
コンテキストの上限で、LLMが読解できていないのに、理解できていると誤回答するのだ。そのためテキストについては長くても一万文字程度づつチャットする必要がある
LLMの選択
googleのGeminiやOpenAIのChatGPTが有名。小説専用のLLMはマイナーで、高性能なGeminiが無難
LLMの生成AI小説はマイナーな機能で、使い方のガイドラインなどはない。いかに用意しておいたほうがよいテキストを述べる
markdownエディタを用意する
文字数が膨大になるので、markdown対応のテキストエディタを用意する。markdown形式はLLMも認識できるので#を使った見出しだけは、最低限活用したほうが良い
私はhidemaruの設定を変えてmarkdown形式を読み込ませる。アウトライン解析でサイドバー表示している。ただ最初の設定が敷居が高いので、markdown対応エディタを選んだほうが良い
LLMはこのページみたいに、見出しで細かく区切ると情報を認識しやすくなる。
構造化データを学ぶ
GeminiやGPTなどのLLMは、人間のテキスト小説は読みづらい。構造化データにしてくれた方が読解力が上がり、出力ミスがおきづらくなる
構造化データとはMarkdown、YAML、CSVなどが該当する。作りやすいMarkdownで、見出し、リスト、番号リストを駆使してtxtを作り上げる。テーブルはexcelで作るのが基本になるだろう
ぶっちゃけLLMは柔軟にデータを読めるので、どんなテキストでも理解可能。ただしコンテキストの上限を超えたり、 読解ミスは起こりやすくなる。
LLMは人間とは異なり、markdownで細かく見出しやリストをつけたほうが読みやすいらしい
プロット(設計図)の作成
markdown形式でtxtを書いて、何を書くのか?LLM用のプロット(設計図)と、キャラクターや用語などの設定集。
概念としては人間用の小説をいきなり書くのではなく、LLM用の構造化データを作る。それをもとに小説を本文を書いてもらう形になる
小説用語って無茶苦茶大量にあり、プロットが何を指すのか混同しやすい。とにかくプロットみたいな設計図や、キャラクター設定集みたいなものを作るのが基本となる
小説全体プロット
小説タイトルやあらすじ、概念、ジャンルなどをリスト形式で記入する。なろうやカクヨムに投稿する用の、小説データを記載すべき
投稿用のあらすじには、キャラクターの名前や舞台名を入れるのが普通。そのため後述のキャラクター設定集などに、そのキャラクターの詳細を書いておく必要がある
ストーリープロット
小説全体の出来事を順序リストで記入していく。キャラクター詳細や地名や設定などは、別の項目に記入する
チャプタープロット
各章においてどんな出来事が起こるのか、順序リストで記入する。チャプター自体、長編小説でしかつかわないので、そんなに作らないと思う。
もしも火の鳥のような年代が変わる小説の場合、各時代をチャプターで管理したほうがいいとは思う。そんな長編小説ってラノベにはあんまりないと思う
エピソードプロット
各話を出力するためのプロット(設計図)。完成度の高い生成AI小説を作る場合、このエピソードの設計図を詳細に書いて、LLMに小説エピソード本文を出力してもらう必要がある
ふつうは出来事とシーンの連続なので、 順序リストで書いたほうがLLMが理解しやすい
エピソード(各話)は小説の中でも一番重要な部分なので、各話のエピソードプロットと、エピソード本文を両方ともテキストで保存したほうが良い。
後で各話を修正したい場合に、エピソードのプロットを書き換えて、LLMに出力してもらう必要があるので。小説用のエピソード本文(各話本文)のみの保存だと、LLMによる作り直しが困難になる
シーンプロット
各話(エピソード)中の各場面(シーン)の設計図みたいなもの。普通の小説ではまず作らない
映像化する場合、モデリングするための詳細や絵コンテまで作る必要があり、膨大なコストと時間がかかる。そのため一つのシーンにも詳細なプロットを書く必要がある
設定集
キャラクターや用語などの詳細を書くtxtやxlsxファイルを指す。普通ラノベならキャラクターの設定とそれ以外の設定で事足りるはず
キャラクターについてキャラと項目数が多い場合、excelでxlsxファイルを作ったほうが良い。テーブルの方がLLMの読解力が上がるそうなので
このキャラクターや用語集などの設定も臨機応変で、短編なんかじゃ、ほとんどいらない。キャラとか場所とかに大した情報量がないので
一方長編小説の場合、ゲーム見たいに技とか魔法も膨大になるので、わざわざexcelでsheetを作って管理すべき
xlsxファイルをアップロードすればLLMもちゃんと認識できるそうなので
ジャンル
最初になろうや令嬢など、定番のストーリーを出力したいのであれば、LLMに真っ先に提示しておいたが方が良い。LLMは定番のweb小説の構造を把握しているので、的確に小説を書いてくれる
| ジャンル | サブジャンル |
|---|---|
| 異世界,なろう | なろう系とは参照 |
| ファンタジー | 戦記物,ハリーポッター,指輪物語 |
| SF | サイバーパンク,ロボット,ハードボイルド,タイムトラベル,ガンダム |
| 恋愛 | 恋愛ものとは参照 |
| ハリウッド | ダイハード,ターミネーター,ピクサー系,ディズニー系,タイタニック,キャリアウーマン |
| 現代 | 学園もの,スポーツ,能力バトル,日常,少年漫画,ギャグ |
| 歴史系 | 戦国時代,三国志,ミリタリー,聖書 |
| ラノベ | SAO,セカイ系,リゼロ,オバロ |
| ホラー | モンスター,日本ホラー |
| 探偵 | シャーロックホームズ,コナン |
| サスペンス | 羊たちの沈黙 |
| 童話 | シンデレラ,ピーターパン,白雪姫,グリム童話 |
| 文学 | 夏目漱石,太宰治 |
| ピカレスク小説 | ドン・キホーテ,ロビンソン・クルーソー |
| 児童文学 | トム・ソーヤの冒険 |
ポルノ系は、LLMのガイドラインに抵触し、難色を示される場合が多い。
生成AI小説のクオリティはピンキリで、プロットが長く複雑なほど出来が悪くなる。web小説はプロットがないので模倣しやすい
舞台
未来、現代、過去、異世界、ファンタジー、タイムトラベルなど。歴史ものであれば何時代の話しであるか、正確に記述する
舞台によってキャラクターの名前や設定は自動的に決まる
タイトルとあらすじ
前述のジャンルを詳細に伝えておけば、タイトルとあらすじも自動的に作ってくれる。
タイトルは簡潔にして、物語の要約はあらすじに書いたほうが良い。しかし、日本のweb小説ではタイトルをあらすじのような長文にするのが主流で、この通りしないと0PVになりやすい
キャラクター
多数のキャラクターの設定を読み込ませる場合、excelでキャラクターデータ集のようなものを作ったほうが良い。"character.xlst"など
LLMはファイルアップロードで、xlsxファイルを読み込むことができる
以下txt向けの書き方もあるが、これほど多数で項目が多い場合、excelのほうが良いだろう。ただしexcelの場合、文章によるキャラクター紹介を書きづらい欠点がある
## 青井
- 主な呼称:青井(あおい)
- 役割:主人公
- 本名:青井 りん
- 性別:女
- 種族:人間
- 年齢:17
- 職業:女子高生
- 性格:平凡な女子
### 経歴
- 過去、無名Youtuberだったときから美緒を応援していた。
- 単身で上京し、有名youtuberに成り上がった美緒を、姉のように尊敬し慕っている。
- 美緒を慕うあまり、アンドレアル配信を中断することを拒み、最後までゲームを続行する
異色なキャラクターは以下のように詳細に記述を要する
## テイザ 設定
- 役割: 異世界の住人(主人公と関わる主要キャラクター)
- フルネーム: テイザ(姓なし)
- 主な呼称: テイザ
- 姓での呼称: なし
- 愛称:
-- トカゲ(侮蔑的な呼称)
-- 赤き竜の巫女(強敵相手)
- 性別: 女性
- 種族: モダン・リザードマン
-- 種族詳細: 人間に近いすべすべした肌を持ち、エラ・トサカ・鱗はなし。小さく細い尻尾を持つ。
- 年齢: 20歳
- 性格: 過去の経歴により暗く用心深い。戦闘経験豊富だが、感受性が高く、情緒不安定に陥りやすい
- 特徴:
-- 右目は隻眼(赤き竜への生贄の儀式でくりぬかれた)。普段は瞼を閉じている
-- 右腕の上腕の先を失っている(義手などはなく特異なまなざしで見られる)
-- 魅力的な女性体型で、おとり捜査官の役割を果たす
- 口調:俺口調。感情を排した、ぶっきらぼうで無愛想な話し方。
- 経歴:
-- 幼少期:リザードマン部族の奴隷として過ごす
-- 少女期~青年期:オーウェンの弟子と教え子
-- 現在:聖徒教団捜査員のアセット(スパイと法務執行部隊の秘密支援)
設定
用語集とも呼ばれているが、キャラクター以外の設定を分けて記述しておく。"setting.txt"など。大体キャラクターの設定が終われば、ラノベであればほとんど書くこともない
記述しておく設定は地名、国名、組織、派閥、家柄、技名など。例えばなろう系であれば、アステリア神聖王国、辺境伯領ヴァルナなど。Sランクチームの名前と所属キャラクターなど
令嬢ものであれば、アークライト公爵家みたいな家柄と、爵位と所属キャラクターを記述する
文体の選択
どんな感じの文体でAIに指示することができる。ジャンルを最初に指定しておけば、ファンタジーとかSFとか歴史ものとか定番の文体を使ってくれる
トーンというのを選択すると、重厚、軽快、シリアス、コミカル、詩的、文語調とかリクエストできる。
一人称と三人称もリスクエストできる。web小説は一人称が有利で、書きやすいうえに読まれやすい。共感も得やすいのでイイネがつきやすい。一人称を選択した場合、視点は主人公に固定される
三人称はプロの作家向けで、キャラクターが多い場合や、状況を詳細に記述する場合に選択する。映像化する場合、三人称で詳細に状況を書いたほうが良い
ストーリーとシナリオの作成
小説全体の大まかなプロットを作成する。なろうとか令嬢のような完結しないシナリオが現状は主流
起承転結入れて、完結を目指すのはプロの作家向け
LLMシナリオ構成を参照
エピソードの作成
エピソードの作成は難しいので、LLMに全任せにする場合が多い。手動でやる場合、エピソードのあらすじを書いて、さらにシーンを詳細に書いていく必要がある
エピソードをLLMに書かせる場合、セリフは監修したほうが良い。セリフは物語全体で重要で、これがおろそかになっていると、下手をすれば生成AI小説と疑われかねない
出来上がったエピソードは各々別々のtxtファイルに記述するのを推奨。エピソードは後で編集する場合が多く、更新日がわかると便利。
あらすじとシーンの設定も作ってあるなら一緒に保存しておいたほうが良い。ちゃんと小説書く場合、シーン毎に再編集が必要になるので、#で見出し編集できるようにしたほう良い
フォルダとファイルの構成
LLMに生成AI小説を書かせるにあたって、以下のファイル構成を推奨。バックアップ用に全てのプロンプトをテキストとして書いておいたほうが良い
- 小説タイトル名のフォルダ(英語表記もあれば
- character.txt
- setting.txt
- story.txt
- about.txt(あらすじやその他の設定など
- エピソードのフォルダ
Gemini3の読み込めるテキスト量は1万文字程度が上限なので、5000~10000文字程度でテキストに分割できるのが良い
#の見出しをつけていけばいくらでもテキスト長くできるが、gemini3がいうには、あまりよくないとコメントした